1968年9月10日生まれ、イギリス出身。93年に映画界に入り雑用係として働きながらミュージックビデオ、コマーシャル監督の経験を積んでいった。『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(98年)で一躍脚光を浴び、人気監督となる。主な作品は『スナッチ』(00年)、『シャーロック・ホームズ』(09年)、『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』(11年)など。
スラム街育ちの青年が、聖剣エクスカリバーを手にし、宿敵ヴォーティガンを倒すために立ち上がる! イングランド王の一人息子という過去を知ったアーサーは、亡き父に代わり王の座を奪還できるのか!?
有名なキング・アーサーの物語を、英国映画界の暴れん坊、ガイ・リッチー監督が映画化し、ワイルド系イケメン俳優、チャーリー・ハナムが主演した『キング・アーサー』が6月17日より公開される。圧倒的な臨場感で魅了するこのアクション大作について、2人が語った。
監督:私の場合は、ジョン・ブアマン監督が映画化した『エクスカリバー』じゃないかな。すごく強烈でした。音楽が大胆で、誰もが互いに怒鳴り合っていて、記憶に残ったんですよね。あれは意欲作でした。
ハナム:候補者リストの真ん中にさえいなかったと思いますよ(笑)。監督から、僕に会いたくないとはっきり言われて、僕はこう思ったんです。「待てよ、オーディションさえ受けさせないつもりか!? そんなのあるか! 冗談じゃない!」と。彼と僕は共通の知り合いが多くて、この映画の話が出る前から一緒に組むべきだと複数の友人から何度も言われていたんです。だから僕の頭の中には、すでに監督とは友だちになっている構図ができあがっていたんです。少なくともお茶ぐらい付き合ってくれてもいいんじゃないか、と。そしてやっと、監督が僕をオーディションに呼んでくれて、その後また、ほかの俳優たちと一緒にセリフを読ませられました。一週間がたち、監督から、「分かったよ、クソったれ、君に決まりだ」と電話で言われたときは、驚きと狂喜の両方でしたね。
監督:チャーリーはアーサー役候補の俳優リスト上位10人にも入っていなかったんです。でも彼は、絶対に候補に入ってみせると言い張り、実績が十分にあったのでちゃんと候補に残ってきました。そしてライバルたちを蹴散らし続けて、とうとう私は根負けして彼の起用を決めたんですよ。その時点で私は彼がアーサーにふさわしくなると確信しました。彼と私は、ユーモア感覚と、この映画への関心という点で、感性がよく似ているんです。だから、撮影中はずっと、チャーリーとは多くの言葉を交わさずとも意思の疎通ができていました。
ハナム:そうですね。でも大作でも僕はひるまないようにしています。結局のところ、そういうことは考えず、ストーリーに集中しないといけないので。
僕はできるだけ密接に監督と話し合い、そして楽しんで演じました。彼は、僕がちょっと張り切りすぎたり、自分に厳しすぎたりしがちだと見抜いたので、毎日一緒に楽しみ、仕事も楽しんでやろうという指示だけを出してきました。彼は、自分たちが楽しんで作れたら、観客にとっても楽しい作品になるようにきちんと仕上げられる自信があったんです。そういう監督だったので、とてもリラックスして撮影に臨めました。監督は人柄も演出方法もとても安定していて、自信を感じさせる雰囲気があるんですよね。だから僕は彼に導かれるまま演じただけです。
監督::彼がこの役を演じたいとやってきたときは、まだ少し華奢な印象でしたが、その点を彼は努力して克服しました。撮影が始まるころには、彼は9キロ以上、筋肉を増やしていましたよ。
ハナム:この映画を撮影していた6ヵ月の間、僕の体の大きさは少し上下しましたが、これまでのどの映画の撮影時よりも大きくなりました。監督の言うように9キロ以上増やしたんです。ジムへ行き、筋トレをやり、たんぱく質を中心に、とにかくたくさん食べました。筋肉がしっかりついて、膨らむまで、そのプロセスを繰り返したんですが、楽しかったですよ。いろいろ組み合わせたし、ボクシングも少しやりました。それに、剣さばきやスタントは当然のことながら、体を張って覚えました。
でも僕にとってトレーニングでいちばん関心の低いのがそういう肉体的な効果なんです。ほんとうに面白いのは、トレーニングのメンタル部分ですね。心理的、感情的な側面です。トレーニングをやめたとき、日常生活の中で気持ちのもちようがはっきり違うのが分かりますよ。
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