1996年生まれ、福岡県出身。2014年、「劇団EXILEオーディション」に合格。翌15年に「劇団EXILE」に正式加入し、同劇団の公演「Tomorrow Never Dies やってこない明日はない」(15年)で初舞台を踏む。映画『HiGH&LOW』シリーズ(15-17年)では、山王連合のテッツ役を演じ、スピンオフ映画『DTC 湯けむり純情篇 from HiGH&LOW』(18年)では同役が主人公のひとりとなった。また16年には、映画『イタズラなKiss』で初主演を務め、以降、映画『恋と嘘』(17年)や、劇場版&ドラマ版『わたしに××しなさい!』(18年)などに出演。次々と話題作にメインキャストとして起用されている。来年1月には、劇団EXILE全メンバー出演舞台「勇者のために鐘は鳴る」が上演。キ」(2018年)など話題作の出演が続いている。7月からはレギュラー出演する連続ドラマ「べしゃり暮らし」(EX)の放送が控えている。
「超・少子化対策法」−−満16歳の少年少女に、DNAなどのデータ分析に基づいた最良の相性のパートナーが政府から通知される制度。人々はパートナーと結婚して手厚いサポートが受けながら家庭を築き、平穏に暮らしている。そんな斬新な設定の近未来の日本を舞台にしたラブストーリー『恋と嘘』が公開される。原作はTVアニメシリーズ化もされ、2017年7月〜9月まで放送されたムサヲによる同名の人気コミック。ただし原作は男の子が主人公だが、実写映画化は女の子を主人公としたアナザーストーリーだ。
ヒロインの仁坂葵は政府通知で理想の王子様に会えると夢見る女子高校生。しかし、優しい幼なじみの司馬優翔から告白され、政府から通知されたパートナーである高千穂蒼佑は冷たくぶっきらぼう。葵の心は2人の間で揺れ動く……。
森川:私はいいなと思いました。遺伝子レベルの理想の相手が目の前に現れてくれるなんていいなって。制度がなければ出会える可能性は低いですよね。
北村:僕も肯定派です。「政府通知」があることによってみんな同等の権利が与えられるのではないかと思います。映画の撮影を経て、本編を見て、アリかなと思うようになりました。
佐藤:僕は否定派です。恋愛は自由でいたいので。演じた蒼佑は人に心を開くのが下手だから、そういう人には向いてる制度だけど。蒼佑っていいヤツなんですけどね。友だちになりたいです。
森川:(友だちに)なりたい〜(笑)。
森川:自分は普通に自由恋愛をしていて、こんな三角関係は実際には体験したことがないわけだから、戸惑いがありました。
北村:葵という役は、演じようによっては同性からひかれてしまうタイプだと思うし。男の子2人に迫られて。
森川:そこも難しかった。一歩間違えると女から見てイヤな女になってしまうから。監督とよく話し合いながら演じました。
北村:葵がイヤな女性に見えたら作品自体が成立しなくなると思うんです。でもヒロインが魅力的で、イヤな印象を与えなかった。さすが、葵ちゃん!(笑)
森川:イメージが気になるどころか、私は原作のそういうシーンがすごくいいと思ってます。(主人公の)ネジと(幼なじみの)高崎さんの切ないラブストーリーかと思いきや、それだけじゃなくて。高校生ともなるとそういう欲も出てきて当然だし、そこもしっかり描かれてるのがいいです。この間、(原作者の)ムサヲさんにお会いしてお話ししたときに、「人間味や生きている感じを出したくて、編集の方とそういうシーンも盛り込んでいこうって話し合ったんです」って仰っていて、私も原作には欠かせない大事な要素だと思ってます。
森川:はい!
北村:もちろん映画的に描けない部分もあるし、でも原作には原作の良さが、映画には映画の良さがあるから。映画は原作にとらわれないアナザーストーリーで、一筋縄ではいかない展開になってます。ただのキラキラ映画ではなく、奥が深いぞ!と思ってます。
佐藤:僕は、映画はアナザーストーリーなので原作はあくまでマンガとして純粋に楽しんで読ませてもらいました。役作りとして、政府通知というシステムを身近に感じることができました。
佐藤:(即答で)優翔のほうです。
森川:そんな感じっぽい(笑)。
佐藤:恥ずかしいですね(笑)。
北村:僕は俺様キャラではないんだけど、どちらかというと蒼佑に近いかもしれない。蒼佑ほど自分を押し切れないけど。
北村:当たって砕けるのは辛いから無理ですねぇ。かと言って、振り向かせようとして嫌われたくもないし。普通に接していて、いつか振り向いてくれればっていう。“あわよくば”タイプです(笑)。
森川:えー!? うーん……どちらのタイプでもなくて、「私と幸せになって!」ってお願いしちゃうタイプかな(笑)。
北村:恋には、必要な嘘もあると思います。優翔の嘘は、葵のために自分を包み隠そうとすること。不器用だったりするけど、それは優翔の優しさだと思います。
森川:私は、恋愛に嘘はつきものだけど、嘘は意外とわかりやすいものだと思います。この作品には山場となるキスシーンが3回あって、1回目は恋のキスで、2回目は嘘のキスで、3回目は愛のキス。見ていてもそれがわかるぐらいにわかりやすいものだと思います。
佐藤:僕はよくわからないですね。ひとつ言えることは、“恋の嘘”は相手のことを思うからこそ嘘をつくってこと。月並みかもしれないけど、そういうことだと思います。
(text:入江奈々/photo:小川拓洋)
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