1978年4月9日生まれ、愛知県出身。2004年『仮面ライダー剣(ブレイド)』で橘朔也/仮面ライダーギャレン役を務める。以降『仮面ライダーフォーゼ』、ドラマシリーズ『ぼくの夏休み』、映画『TRASH/トラッシュ』、『HiGH&LOW』シリーズなどで活躍している。
今、注目が高まっている漫画ジャンル、BL(ボーイズラブ)を映画化した『花は咲くか』。原作は日高ショーコによる人気作で、性格も立場も違う年の差のある2人が徐々に惹かれ合う恋愛模様を描いている。本作で純愛を体現して見せたのは、寡黙な美大生の蓉一を演じる渡邉剣と、広告代理店のサラリーマン・桜井を演じた天野浩成。2人が初めて触れたBLの世界の魅力や、ドキドキで挑んだキスシーンについて語ってくれた。
渡邉:作品の説明や出演の話とか聞かされず、「読んでみて」ってマネージャーから脚本を渡されたんです。読んでいくと、どうやら恋愛ものだなってわかったんですが、「主人公・蓉一の相手の桜井さんって女性だっけ?」って登場人物紹介見て男だと確認して、読み進めては「あれ?」と思ってまた確認して…って何度か繰り返して、「あ!これBLだ!」ってやっと気づきました(笑)。「とても面白かったです」とだけマネージャーさんに伝えると、数日後に『花は咲くか』の出演が決まったって話をいただいて、それで脚本を読ませたんだって後で納得しました。マネージャーさんは僕の率直な感想を聞いて出演を決めたかったみたいです。
渡邉:そうだったみたいです(笑)。でも、おかげで作品に対して先入観なく、好感を持てました。BLを読んだことはなくて、もっとドロドロした暗い雰囲気かと思ってたんですが、まったくそんなことはなくて。男女間の恋愛と変わらないというか、むしろピュアに感じました。
天野:私も、BLはもっとネガティブだったり過激だったりするイメージでした。でも、『花は咲くか』は男同士だとかいう以前に人と人の話で繊細な人間ドラマで、脚本が非常に気に入ったので出演をお受けしました。
渡邉:初めてお会いした時の印象は、口数の少ない静かな方なのかなと思いました。話してみると、打ち解けてくれて、そんなことなかったんですけど。
天野:全然そんなことないよ(笑)。僕は…キス、するんだなーと(笑)。
渡邉:この人と!
天野:この人と(笑)。あと、僕は『仮面ライダー』シリーズをやっていて、彼は戦隊ものシリーズをやっているんだけど、東映の特撮のスタッフのいろんな方に『剣をよろしくね!』とよく言われたんですよ。みんなに愛されてるんだなと思いましたね。
渡邉:僕、初めてだったんです、キスシーンが!
天野:初めてをいただいちゃいました(笑)。
渡邉:(初めてが)天野さんでした(笑)。でも、思っているほど緊張しませんでした。相手が女性だと僕がリードしなきゃとか、ものすごく考えて緊張したと思うんです。でも、蓉一も初めてだと思うし、桜井さんが引っ張ってってくれるから、すんなり撮影できました。
天野:僕も相手が女性よりやりやすかったです。気をつかわなくて。
渡邉:お昼ご飯の味したらヤダね、ニンニク食べるとき言ってね!って(笑)
天野:オレも食べるから!みたいな(笑)。
渡邉:相手が女性だと言えない(笑)。
天野:監督には思いっきりいってくれって耳打ちされましたね。剣くんにはとくに何も言ってないからって。1回でOKにしたいから頼んだよって念を押されました。
渡邉:僕は思いっきりとか知らなくて。キスシーンの前、天野さんが静かだなって思ってたんですけど。
天野:1回でOK出ました。だいぶ短く編集されてますが、かなり長かったです。「いつカットがかかるんだろう?」と頭の片隅で思いながら、集中してました。カットがかかってふと見ると、モニターを見てるスタッフの方たちがみんなこうして(手で顔を覆って指の隙間から)見てて(笑)。
渡邉:その反応を見て(我に返ると)、恥ずかしくなっちゃいました(笑)。
渡邉:何度も読みました。登場人物を見守っている視線で読みました。みんな成長していて頑張れって思うし、ラブストーリーとしては桜井さんを応援していました。
天野:もちろん僕も読みました。BLを読んだのは初めてですね。少女漫画は好きで読んだことありますけど。
渡邉:少女漫画のほうが駆け引きとかも多いけど、「花は咲くか」はまっすぐでピュアだなって思います。純粋で綺麗な世界観です。
天野:え! そうなの⁉ 知ってた?
渡邉:いや、知らなかったです!
渡邉:結構、自然に読めますもんね。「花は咲くか」を読んで僕の中でBLのイメージが変わりましたもん。
天野:だから、腐男子なんだよ。
渡邉:腐男子なんですかね⁉ 僕らが。
天野:腐男子なんだね、いましたね(笑)。
渡邉:ここに(笑)。
渡邉:機会があればぜひ読みたいですね。
天野:僕も好きになりました。
渡邉:家族は頑張ってねって意外とあっさりしてました。キスシーンは男性なんでしょ?とは言われましたけど、男性のほうが僕的にはいいからって言ってました。
天野:うちも特別なことはなくて、出るよというと、そうなんだ、頑張ってねって感じでしたね。
渡邉:試写で天野さんと並んで見たんですよ。
天野:一瞬、不思議な空気になったよね。
渡邉:なんとも言えない気持ちになりましたね。あ、今となりにいる人とキスしたんだって(笑)。照れ臭さが強かったです。物語としては、あ、恋愛っていいなと素直に思えるものでした。
天野:とても素敵で綺麗な作品に仕上がっていると思います。原作を好きな方も、またBL未体験の方にも見ていただきたいです。
渡邉:ピュアで純粋なラブストーリーで、2人と周りの人間もみんな成長していく物語になってます。ピュアな恋愛をしたい、恋愛をしていた頃の気持ちを思い出したいという方、ぜひ劇場に足を運んでください。
(text:矢野絢子/photo: 中村好伸)
NEWS
PICKUP
MOVIE
PRESENT
-
【舞台挨拶あり】齊藤工が企画・プロデュース『大きな家』公開直前舞台挨拶付試写会に15組30名様をご招待!
応募締め切り: 2024.11.22 -
『型破りな教室』一般試写会に10組20名様をご招待!
応募締め切り: 2024.11.29