1952年6月7日生まれ、北アイルランド出身。舞台俳優として活躍後、『エクスカリバー』(81年)で映画デビュー。『シンドラーのリスト』(93年)で世界的知名度を獲得し、『マイケル・コリンズ』(96年)でヴェネツィア国際映画祭男優賞を受賞。その他の主な出演作は『レ・ミゼラブル』(98年)、『STAR WARSエピソード I/ファントム・メナス』(99年) 、『ラブ・アクチュアリー』(03年)、『バットマン・ビギンズ』(05年)、『96時間』(08年)、『96時間/リベンジ』(12年)、『96時間/レクイエム』(14年)、『沈黙–サイレンス–』(16年)など。
1974年、アメリカ史上初めて、大統領が任期途中での退陣に追い込まれた。そのきっかけとなったのはウォーターゲート事件。共和党のリチャード・ニクソン大統領が、民主党本部に盗聴器をしかけようとしたこの事件の真相に迫ったのが、先週末より公開中の『ザ・シークレットマン』だ。
FBI副長官が自ら情報を記者にリークしたことから、アメリカを揺るがす事態となったウォーターゲート事件。なぜ副長官はこのような危険な賭に出たのか? マーク・フェルト副長官を演じたリーアム・ニーソンに、映画の見どころなどを語ってもらった。
ニーソン:ウォーターゲートに関する書籍は多く出ているし、マーク・フェルト副長官自身のインタビューもいくつか入手することができた。彼の謎めいた部分に魅せられたよ。彼は30年も勤務した生粋のFBI男だ。魅力的なんだが、その魅力もあるところまでで、それ以上は目の奥に何を隠しているか分からない 。そこがまた興味深い。
今から見れば大したことに思えないかもしれないけれど、変わった髪の持ち主で、それにも感化されたような気がする。いつの間にかそれは自分の一部になっていた。髪も完璧におさえたかったし、完璧な着こなしのスーツもおさえたかった。靴も、ね。それ以外は基本的なことをしっかりやって、(製作・脚本も兼務した)ピーター・ランデズマン監督が書いてくれた素晴らしい台詞を言っただけさ。
ニーソン:告発者は現れるかもしれないし、それは1人ではなく複数人かもしれない。ウォーターゲート事件が教えてくれたのは、自由社会のためには調査報道がどれほど大事かということだ。現アメリカ政権が今後どのようになっていくか……事実は変わらない。(トランプ大統領のロシア疑惑を操作する)ロバート・ミュラー特別検察官と彼のチーム、その他の人が色んなことを明るみにしていくはずだ。そのうち真実を目の当たりにするだろう。
ニーソン:何よりも先に、ダイアンをキャスティングしたのは監督だ。僕は昔から役者として彼女に特別な思いがあった。彼女はマーク・フェルトの妻が何年も経験したであろう苦労とストレスの苦しみを痛いくらいとらえていた。全米の各所で家を守り、家族を育てた。夫を愛し、彼を誇りに思った。彼も彼女に対してそうであったように。お互いに情熱を注いでいた。それから娘が失踪し、必死に探した。それらは2人の関係に大きな負荷をかけていった。ダイアンはその感じを見事にとらえた。あの役を演じている彼女といると、まるで綱渡りしているような、ピンと張った空気があった。
リーソン:あの時代のアメリカを調べていると、不満を募らせた国民や、ウエザーマン(70年代に活動したアメリカの極左組織)、そこら中で起こる爆弾事件、ベトナム戦争に対する若い世代のデモ等。国はまさに動乱の時代だった。ニクソンからすると見渡す限り敵だらけで、それがやがて彼を失脚させる要因につながった。
これは伝えなくてはいけない大事な話なんだ。報道の自由の下、報道機関は事実を調べる権利と、事実を知る権利があり、リーダーは責任をとらなければいけない。合衆国の大統領といえども、法の上に立つことはできないんだ。
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