1961年6月9日生まれ、ニューヨーク州出身。シラキューズ大学卒業。28歳の時、「A Few Good Men」でブロードウェイの劇作家としてデビュー。その舞台がロブ・ライナー監督で『ア・フュー・グッドメン』(92年)として映画化される際に脚本を手掛け、ゴールデン・グローブ賞にノミネートされる。facebookの創業者に迫った、デヴィッド・フィンチャー監督の『ソーシャル・ネットワーク』(10年)の脚本が絶賛され、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞を獲得する。そのほか、『マネーボール』(11年)、『スティーブ・ジョブズ』(15年)など実在の人物を描く手腕で高い評価を受ける。TVシリーズ『ザ・ホワイトハウス』(99年〜03年)と『ニュースルーム』(12年〜14年)の製作も手がけ記録的な視聴者数を獲得、エミー賞を始め数多くの賞を受賞。その他、『冷たい月を抱く女』(93年)、『アメリカン・プレジデント』(95年)、トム・ハンクス主演の『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー』(07年)などの脚本を手掛ける。
『モリーズ・ゲーム』ジェシカ・チャスティン×アーロン・ソーキン監督インタビュー
アカデミー賞常連の名匠と名女優を直撃!
オリンピック候補のトップアスリートから、セレブ御用達の高額ポーカールーム経営者となった美貌の女性、モリー・ブルーム。彼女の物語を、『ソーシャル・ネットワーク』 のアーロン・ソーキン監督が描いた『モリーズ・ゲーム』が公開された。
掛け金の最低額は1万ドル(100万円相当)というポーカールームの顧客には、レオナルド・ディカプリオやマット・デイモンらそうそうたる名前が連なっていたというが、26歳にして栄光と転落を極めたモリーの逆転劇は、見る者を魅了する。
そんな本作について、主人公を演じたジェシカ・チャスティンと監督に語ってもらった。
チャスティン:アーロン・ソーキン監督が脚本を書くって聞いて、脚本を読む前から、この役を演じたいと思っていたの。実際、脚本を読んで、この女性の物語にとても感銘を受けたわ。モリー・ブルームは世界で最高級のセレブ向けポーカールームを作った人ね。脚本を読むまではモリーのことはよく知らなかったから、自分で調べてみて驚いたわ。モリーを演じるチャンスに恵まれてとても良かった。
監督:自分が監督を務めることになるとは知らずに、脚本を書いたんだ。モリーの物語の世界にぞっこんになってしまった。モリーは、奇想天外でユニークな映画の主人公になると思った。違法ポーカーの世界で繰り広げられる物語から、高潔さを持ったままの感動的な人物が生み出されるとは誰も思わないだろう。しかし、この作品はそれを生み出すことができた。プロデューサーから監督をしてみないかと打診された時、すぐやると決めたんだ。この映画をどんなふうに作るべきかのアイデアがあって、それを死守したかった。だから自分で手がけたいと思ったんだよ。
チャスティン:アーロン(・ソーキン監督)と仕事をしてみて良かったことは、撮影中はまるで演劇のような感覚だったの。10ページの台本があって、朝からみんなでリハーサルして、撮影クルーに見てもらって、輪になってコーヒーとベーグルで休憩する。まるで演劇学校にいるような気分だったわ。こういう仲間意識みたいなものは普通の映画の撮影にはなくて寂しいの。 運が良ければ脚本2ページ分のシーンをもらえるくらいかしら。こういう題材に出会えて、さらに、人物像を探求することができるのは映画製作の場では珍しいことだわ。この作品に関われてとても幸せだわ。
監督:毎日、面白いことがあったよ。特に面白かったのは、ジェシカとケビン・コスナーがリハーサルで、テイクごとに演じ方を変えていくのを間近に見られたことだった。目の前で実際に起きていることが信じられなかった。夢のようで、自分が監督で撮影中だってことも忘れてしまうぐらいだった。すっかり見入ってしまって、しばらくカットの声をかけなかったこともあったよ。
チャスティン:もちろんあるわ。幸運なことに、モリーがいつでも連絡をとれるようにしてくれたの。役作りの最高の助っ人となったわ。モリー本人にいろいろ質問させてもらったから。人生の節目となる場面でどう感じたか、彼女の希望や夢も聞いたわ。父親役のケビン・コスナーと一緒に撮影現場に向かっている時、テキストメッセージを送るとすぐに返信をくれたの。実在の人物を演じる場合、その人が今回のように助けてくれるのは、俳優にとって最高の宝だわ。
チャスティン:ハロー、ジェシカ・チャステインです。昨秋、日本に行ったの。東京で一日休みがあって最高だったわ。次回はもっと長く休日を過ごせたらいいのに。『モリーズ・ゲーム』をぜひ見てくださいね。
監督:『モリーズ・ゲーム』を見たら、絶対楽しんでもらえるはずだよ。
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