1994年1月18日生まれ、韓国出身。2008年にアイドルグループ「KARA」に加入し同年7月に歌手デビュー。14年に契約満了につきグループを脱退すると、日本を中心に女優活動を開始。同年10月から連続ドラマ『地獄先生ぬ〜べ〜』にゆきめ役で出演し、その後もドラマ『民王』(15年)や、映画『暗殺教室』(15〜16年)などに出演。17年には映画『レオン』で竹谷佳直人と身体が入れ替わってしまう役柄、ドラマ『オーファン・ブラック〜七つの遺伝子〜』では1人7役を演じるなど、精力的に女優業を行っている。また16年には出演したドラマ『ヒガンバナ〜警視庁捜査七課〜』の主題歌を担当し、歌手活動も「JY」名義で再開した。
近年、個性的な役柄に挑み、女優としての存在感を強めている知英。最新作『私の人生なのに』では、将来を嘱望されていた新体操選手だったものの、脊髄梗塞という病気によって、半身不随になってしまった女性・瑞穂という難役に挑んだ。
映画『レオン』では、男女が入れ替わってしまうOL、ドラマ『オーファン・ブラック〜七つの遺伝子〜』では、1人7役に扮するなど、一筋縄ではいかない役柄に挑戦し続ける知英に、役柄へのアプローチ方法や、パーソナルな話を聞いた。
知英:新体操に歌、ギター、そして車いすなど、やることが盛りだくさんだったのでとても不安でした。そのうえ、内容的にもとても重い話だと思ったので、かなり構えていました。
知英:結構、前からお話はあったのですが、スケジュールの変更などがあり、実際は1ヵ月ぐらいしか準備の時間がありませんでした。そのなかで新体操の練習や、リハビリを見学したり、車いすの動きを学んだり、ギターを練習したりと、目まぐるしい時間でした。
知英:難しかったのは、瑞穂が突然、脊髄梗塞という病気になってしまうところです。そこから180度生活が変わってしまうので、心の変化をどう表現するのかが課題だと思っていました。でも実際やってみないと分からないところがあったので、現場に入ってから対峙する方と共に作っていった部分も多かったです。
知英:モトキさんと稲葉さんは、役柄的にはまったく違う立場だったので、自然と接し方は違ってきました。でも面白かったのは、お芝居以外で本人たちと話をしていても、役柄と似ているなと感じたんです。みなさん自分を投影させている感じがしたので、私も自分を出しました。
知英:クランクイン前に何度か歌の練習を一緒にしたのですが、そのときは少しまだ距離がありました。でも撮影が始まると距離は自然と詰まっていきました。
知英:元々明るい方だと思いますが、誰にでも積極的に話せるというわけではなく、仲良くなるのには時間が掛かるタイプです。でも映画やドラマって、決められた時間のなかで関係性を築かなくてはいけないじゃないですか。家族や恋人のような役柄の場合、壁を作っていたら芝居にも影響すると思うのです。だから、なるべくどんな話でもいいから目を合わせてコミュニケーションをとろうと心掛けています。
知英:一度ご一緒した監督とまたやれるというのはすごく嬉しいことです。前回よりも、もっと息があったと思います。今回、日本人の役だったのですが、原監督は「お芝居が良ければイントネーションなどは気にしないでいい」とおっしゃってくださったので、瑞穂の気持ちに集中することができました。
知英:私も1日の半分は音楽を聴いています。やっぱり音楽から元気や勇気をもらったりすることが多いです。
知英:好き嫌いなく、いろいろ聴きます。
知英:自分の歌は聴きませんね(笑)。なんとなく嫌なものです。カラオケでも自分の歌は、どうしてもと頼まれたら歌うことはありますが、自分からは歌いません。恥ずかしいです(笑)。
知英:気持ちでも物でも、なにかを失うことによって、成長していくことができるのかなと思います。私もこれまで、グループのときも、個人になってからも、普通では経験できなかったような時間を過ごすことができました。とても良い人生だと思う半面、いろいろな悩みもあり、失うものもあります。でもそれも人生なのかなと思うのです。
知英:そうなんです。瑞穂も病気になってしまったことはとても辛いことですが、それによって家族や仲間のやさしさなど、大切なものに気づけたんだと思います。
知英:おいしいものを食べているときです(笑)。まだ若いですが、この作品を経験して、健康でいることの大切さを痛感しました。そのためにはしっかりおいしくて健康にいいものを食べようと改めて思いました。
知英:猫です。2匹飼っているのですが、一番の癒しです。家族とも離れて暮らしているので、猫と一緒に寝ているとホッとします。
知英:私はこの作品で、車いすの生活を経験しました。そのことによって、これまで普通に歩いて生活していることが、どれだけ恵まれているのかを実感しました。こうしたことを含め、自分を振り返るきっかけを与えてもらった作品なので、映画を見てくださる方にも、自分にとってなにが大切なのかをしっかり考えて、勇気をもって一歩を踏み出すきっかけになればと思っています。
知英:なんだろう。料理かな。
知英:確かに(笑)。でも私にとって料理って、なかなか時間もなく、かなり意気込まないとできないんです。私もいつかは誰かの奥さんにも、ママにもなるだろうから、そのためにはしっかりできた方がいいと思っています。健康のためにもいつも外食ではダメですしね(笑)。
(text&photo:磯部正和)
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