1月17日生まれ。富山県出身。2015年、第9回声優アワード新人女優賞。主な作品に、『ポケットモンスター サン&ムーン』(マオ役)、『てさぐれ!部活もの』(園田萌舞子、園田萌舞恵ほか姉妹12人役)、劇場『アルモニ』(真境名樹里役)など。歌手として、2016年に1stミニアルバム「RefRain」 、2018年に1stシングル「sleepland」を発売。
ゴジラ映画史上初の3DCGアニメーション映画として話題の『GODZILLA』三部作が、ついに最終章へ。最終章『GODZILLA 星を喰う者』では、ゴジラ史上最大の<ゴジラ・アース>を倒す唯一のチャンスを逃した主人公ハルオが、共存してきた異種族との亀裂などを通じて人としての在り方を自問する姿が描かれるが、そんな中、<ゴジラ・アース>の熱線攻撃が通じない<ギドラ>が現れる。最終章でハルオを支えるのは、人類の遠い子孫であるフツアという種族の双子の姉妹マイナとミアナだ。最終章ではハルオとのかかわりが多いマイナの声を演じる上田麗奈に、単独インタビューを行った。
上田:そこまでプレッシャーは感じていませんでしたが、マイナのハルオへの気持ちは第二章から匂わせるものがあって、それをマイナ自身の中でも強く感じるようになり、その結果、今回の立ち位置になったのかな、と思います。
上田:たしかに言葉が豊富ではないと、伝えられることは限られてくるかもしれません。でも、ふだんから私たちは言葉にしなくても感情を表現していると思います。「言葉は出てこないけどなんか嬉しい!」というのが顔に出ていたり、ハイタッチしちゃったり。盛り上がってくる感情を表現することが大事だと思っているので、言葉が少ないことで苦労するということは個人的にはなかったですね。
上田:たしかに絵がないと、どれくらいの規模感なのか分からないのは難しいと思います。でも、収録のときに先輩方がセリフをしゃべっているのを後ろで聞いているだけで、絵が見えてくる(想像できる)くらい説得力があったので、それに引っ張ってもらいながら、その空間の中に入っていけるように一生懸命に台本を読ませてもらいました。難しかったけれど、手ごたえを感じることができました。
上田:ハルオとマイナのふたりきりのシーンは追録(追加録音)が多かったので、同じ空間でお芝居をしたわけではありませんでした。でも、ヘッドホン越しに宮野さんが演じるハルオの声を聞きながらマイナとしてしゃべっていると、宮野さんの言葉に説得力や熱量が感じられたので、それに引っ張ってもらった感じがありました。
上田:経緯は分かりません(笑)。でも、私が思うに、それぞれ私はマイナの性格に近かったり、小澤さんはミアナに近かったりというのがあったので、オーディションのときの声の感じとか性格を見抜いたうえで判断してくださったのかな、という印象はあります。
上田:abemaTVさんに、宮野さん、櫻井孝宏さん、小澤さん、私の4人で出演させていただいたんです(「その〈番組〉は〈絶望〉すら焼き尽くす!シリーズ最終章『GODZILLA 星を喰う者』映画公開直前アベマSP!」/11月4日放送)。そのときに先輩方が面白いボケをやってくださっていたのですが、亜李ちゃんはミアナと性格が似ていて好奇心旺盛で前のめりに進んでいけるので、どんどんボケにのっていけるんです。それがミアナそっくりで面白かったです。自分はというと、マイナと同じで慎重というか前にポンと出ていけない性格なので、のりたいのにのれない、みたいなもどかしい気持ちがあって。その対比がすごく面白いなー、と思っていました。
上田:マスクをしないこと。マスクをしていた時期に、口が開いていてもバレないと思っていたからか、顔の筋肉がゆるんじゃった気がしたんです(笑)。また、風邪もひきやすかったりしたので、逆にマスクをしないで、全部ひらけた状態でいて気を張っていたほうが、風邪もひかず、体調も崩さず、結果、のどにも悪くないのかなー、と思ったり。
上田:オフは家にこもっちゃうことが多いんですけど。家には猫ちゃんがいるので、一緒に寝たり、遊んだり、ご飯食べてもらったり。猫ちゃんのお世話をすることで、自分も休みだけど何かすることがあるという充実感を得ています。
上田:いえいえ、全然。やっぱり母性とか責任感とか愛情とかっていうものは自然と生まれてくるものだと思うのですが、そういう気持ちがあるので、毎回ご飯を替えたりするのも苦じゃなくて、逆にお世話をやきたい気持ちが強いですね。
上田:1匹です。名前は、「こたろう」といいます。虎みたいな模様をしているので(笑)。オスです。
上田:自分の性格や変えられない根本にあるものとつながって、色々なキャラクターと出会うことができていると思っています。マイナもそうですが、なんとなく自分と共通する部分があるんです。だから、自分の性格が今よりも少し変わったら、また新しいジャンルのキャラクターに出会えるはずなので、そうやって役の幅を広げていけたらいいな、というのが今の目標です。
上田:変えたいと思っても変えられるものでもないので、難しいですね。とにかく色々な人と出会って、人の話を聞いて、刺激を受けていく、ということを、今はいちばんにしています。今の気持ちや感覚を忘れずに、人間としてステップアップできたら、ジャンル関係なく出会うべき役に出会えるのかな、と思います。
上田:今までハルオは悶々と悩みながら戦ってきたと思います。今を見るのか、未来を見るのか、種族によって(考えが)違ったり、自分が何者として戦うべきなのかも違うという状況で、ハルオが悩みながら挑んできたその答えが最終章では見つかるんじゃないかな、と思うので、そのハルオを見届けてほしいですね。また、ハルオ以外の登場人物それぞれの想いにも触れていただけたら、映画を観た後に考えられることも増えていくと思うので、広い視野を持って観ていただきたいです。
(photo:勝川健一/text:中山恵子)
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