1995年5月15日生まれ。奈良県出身。2009年に第22回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストファイナリストに選出され、14年にはメンズノンノ専属モデルに決定。テレビドラマ『仮面ライダーゴースト』(15年)で人気に火が付き、モデル活動の他にもテレビドラマや映画など幅広く活躍している。主な映画出演作として『好きっていいなよ。』『神さまの言うとおり』(共に14年)、『旅猫リポート』、『ニート・ニート・ニート』(共に18年)。主なテレビドラマ出演作として『潜入探偵トカゲ』(13年)、「あすなろ三三七拍子」(14年)、「陸王」(17年)、『インベスターZ』(18年)などがある。
2人の「JOE」を中心に絶大な人気を誇っていたロックバンド「JoKers」の突然の解散。それを境に音楽を捨ててくすぶっていた主人公・丈が、初心者女子高生バンドを指導することになり、彼女たちのひたむきな姿を通して音楽への情熱を取り戻していく青春ストーリー『JK☆ROCK』が4月5日より公開される。
劇中で披露される「JoKers」のライブシーンは、まさにライブ会場にいるような臨場感がある。そこで今回は才能がありながらも音楽への気持ちを諦め、別の道に進もうとする丈を演じた福山翔大、「JoKers」では丈と人気を二分し、解散と共にアメリカデビューを果たしたもう一人の「JOE」香月丞を演じた山本涼介に話を聞いた。
福山:映画初主演という形で作品に関わるれることは初めてだったので嬉しかったですし、頑張らなきゃなというプレッシャーもありました。今回はロックバックバンドをやっているという設定だったんですけど、以前にNHKのドラマ(『You May Dream』)でシーナ&ロケッツの鮎川誠さん役をやった経験があってあったので。ギターに関してはそんなに抵抗はなく入れたかなと思います。
山本:僕は今回、JK(香月丞)役を狙ってのオーディションだったので、決まった時は嬉しかったですし、自分にはない引き出しを増やせるチャンスだと思ったので、一歩成長できたらいいなと思って臨みました。ただ僕はギターに触ったことがなくて……。それでも選んでもらえたので、とにかく練習しましたね。
山本:いや、今回監督からは(ミュージシャンで俳優の)MIYAVIさんのようなロックスターを意識して欲しいと言われていました。ですからMIYAVIさんをはじめ、いろいろなロックバンドのライブ映像を観たりして、自分の中のイメージを膨らませて演じました。
福山:ライバルでもあり、友だちでもあると言う間柄で言うと、やはりメイクアップされて完成された涼介の姿を見て嫉妬したというのがありましたね。かっこいいなと思いましたから(笑)。お芝居に関しても、海外で経験を積んで、あんなド派手になって帰ってきて。こっちもランボルギーニを運転しているということがあるにせよ、ド派手な登場でしたからね。ドアをガチャっと開けて、サングラスをパッと取った瞬間はちょっとゾワッとくるものがありました。
山本:翔大くんは、台本があっても、まるで台本がないような感じで芝居をするというか。その場で感じたものを出してくるというか。だからすごくリアルなお芝居ですし、それこそ本当にその場で生に起きているような感覚でいることができたんです。だから翔大くんと演技をしていると、僕もそれに合わせて芝居することができたし、その場の空気感をカメラで切り取られているような空気を特に感じられたので、とても楽しかったですね。
福山:ありがとうございます(笑)。
福山:みんなと焼肉屋に行きました。その時はもちろん映画の話というか、お芝居の話もしたんですけど、僕は何よりも山本涼介自身だったり4人のバンドメンバーたちと打ち解けてからじゃないと、その“嫉妬”も分からなくなるだろうと思いました。だからそういう意味で焼肉を選んで。結構ワイワイと話をしながら、この作品にかけるみんなの気持ちを聞いてみたいなと思ったんです。それはとても楽しかったですね。
山本:あれは楽しかったですね。それと僕がいい感じになったかなと思ったのは、最初に楽器の練習をした時ですね。バンドメンバーの4人で集まってリハーサルをやったんですけど、初めて4人揃った時のリハーサルは楽しかったですね。各々がやってきたことをその場で出すという感じだったんですが、翔大くんは普通に弾けるし、小林亮太くんも器用なのですぐにベースができた。熊谷魁人もドラムをちゃんと叩けるし。そんなメンバーが一気に集まって、一緒にパフォーマンスできるというのは楽しかったですし、ライブ会場で本当に演奏できたのは気持ちよかったですね。
福山:あれはよかったね。
僕は前回、鮎川誠さんの役を演じた時は、鮎川さんにならなきゃいけないという制約があったので大変だなと思っていたんですが、今回は本当に楽しく演奏することが出来た。せっかくこういう機会で携わったので、ギターもずっと続けて。いつの日かまたステージに立ちたいな、という野望があります(笑)。
福山:僕がなんとなく感じたのは人との距離の取り方ですかね。もちろん涼介の全てを知ってるわけじゃないですが(笑)。でも初対面の時に、あまり壁を作らない方だなと勝手に感じて。僕もできる限り人と壁を作りたくないタイプなんで。そこが似ているなと思った。ただ壁は作りたくないけれども、ここからはちょっと……という、そこの絶妙な距離感が似ているかもなぁと思いました。
山本:それは何か分かります(笑)。僕は翔大くんと話してみて、芝居の考え方なんかは似ているなと思いました。これは感覚的なものなんですが、ここのセリフは違うんじゃないかなとか、ここは言いづらいなと感じるようなポイントが一緒だったなと思うことが多かった気がします。
山本:そうです。今回が初めてでした。
福山:またやりたいです!
山本:もちろん僕もぜひお願いしたいです(笑)。
山本:僕はサッカー選手でした。今じゃもう無理なんですが、中学三年生くらいまではやっていました。ちゃんと結果を残して終われたので、全然後悔はないです。でも小さい頃は卒業文集に「将来の夢はサッカー選手」と書いていたくらいなので、サッカー選手になりたかったですね。
福山:小学校低学年ぐらいの頃は、大工さんとK1選手という夢がありました。近所にかっこいい大工さんがいて、いつも駄菓子をくれるという。それがカッコいいなと漠然と思っていて。それとK1選手というのは、僕が空手と剣道をやっていたからで。そういう格闘家の方がすごくかっこいいなと思っている時があって。でも今、格闘家をやったらこの仕事もできなくなるんで、それはかなわない夢かなと思っていますが。でも今でも格闘技は好きですし、役者をやっているとそういう作品をやる可能性もありますからね。
山本:僕は翔大くんがランボルギーニを運転しているシーンはむちゃくちゃ好きですけどね(笑)。
福山:もちろんです。めちゃくちゃ気持ちよかったです。なかなかない機会ですからね。ある噂によると日本映画でランボルギーニを運転したのは松田優作さんと僕しかいないと聞きました。どこまで本当なのか分からないですけど(笑)。
(text&photo:壬生智裕)
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