1996年12月12日生まれ、ニューヨーク出身。『ギルバート・グレイプ』(93年)などの脚本家ピーター・ヘッジズを父に持ち、父が監督した『40オトコの恋愛事情』(07年)で映画デビュー。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(16年)でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ注目を集める。主な出演作は『ムーンライズ・キングダム』(12年)、『グランド・ブダペスト・ホテル』(14年)、『スリー・ビルボード』(17年)、『レディ・バード』(17年)など。ジュリア・ロバーツ主演の『ベン・イズ・バック』(18年)が5月24日より公開。
同性愛を“治す”という矯正治療。高い自殺率や鬱など、深刻な影響をもたらすと指摘されている危険なセラピーを体験した少年の回顧録をもとにした映画『ある少年の告白』が、4月19日から公開される。
恵まれた環境で育ち、ある出来事をきっかけに自らの同性愛に気づいたことから、矯正セラピーへと参加することになる主人公を演じたのは、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』で20歳にしてオスカー候補となったルーカス・ヘッジズ。その両親をニコール・キッドマン、ラッセル・クロウが演じ、演技派が勢揃いした感もある。
全米で大きな反響を呼び、NYタイムズ紙のベストセラー本にも選ばれた原作を映画化した本作について、主演のヘッジズが語った。
撮影にはどのように臨みましたか?
ヘッジズ:現場に入った時も撮影中も神聖な感じがして、恐怖と興奮が入り交じってた。気持ちが高まるほどに、事実を描くことに近づけてると思えたんだ。今も続く問題だし、大切に扱いたかった。僕自身、熱の入れ方がこれまでとは違ってた。この映画は誰かの命を救うことになるかもしれない。楽しむために作られたのではなく、伝えなくてはならないからできた映画なんだ。
ヘッジズ:これは世の中に大きな影響を与える作品だ。それだけで価値がある。もちろんジョエル(・エドガートン監督)や出演者も魅力だと思う。でも、社会に与える影響だけを考えても、本当に重要な作品だと思うよ。
ヘッジズ:ジャレッドはとても内気で気が弱い。読書家で文学に対する情熱はすごいけど、ありのままの自分を受け入れられずにいた。男らしい立ち振る舞いに関して、固定観念のある世界で育ってきたからだ。彼自身“男らしさ”に、とらわれていたんだ。
ヘッジズ:ニコールほどの女優と共演できることは、もうないかもしれないと思う。彼女の仕事ぶりを間近で見ることができた。すばらしい女優だと感心させられたのは、母親の居心地のよさが感じられたことだ。存在そのものに安心感と明るさがあった撮影が始まると、彼女は別人になったように変わるんだ。
◎◎:ジョエルと共演できただけでなく、彼に監督もしてもらえるなんて、本当に感無量だった。彼は善良な心を持つすばらしい人なんだ。すばらしい才能と心を持つ人と、働けて本当に嬉しかった。ジョエルがやったことは、言葉で言えないくらいすごいと思う。衣装のまま監督として指示を出した直後に、役者として演じ始めるんだ。信じられない。僕には絶対マネできないよ。彼の才能には感心させられた。
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