1971年9月25日生まれ。プロ野球初となるゴリラ選手の誕生物語『ミスターGO!』、未経験者ばかりのスキージャンプ・チームの奮闘記『国家代表!?』、全身整形で生まれ変わった美女の大騒動『カンナさん大成功です!』などをヒットさせた。本作では、韓国映画史上初となる「2部構成」を「同時製作」することに挑戦し、百想芸術大賞・監督賞を受賞。
冥界の使者に導かれた地獄巡りの旅路を描いた『神と共に』。韓国で歴代3位の興行成績を記録し、アメリカ、カナダ、香港、台湾などでも大ヒットした話題作が、ついに日本公開される。
ハ・ジョンウ、チュ・ジフン、キム・ヒャンギら人気俳優が集結した本作のメガホンを執ったのはキム・ヨンファ監督。『カンナさん大成功です!』『国家代表!?』『ミスターGO!』などを手がけてきたヒットメーカーに、本作の見どころなどを語ってもらった。
監督:視覚的な想像力を刺激する要素が多かったですし、大衆に共感してもらえる感情ポイントも確実にありました。Web漫画から刺激を受けて新たに死後の世界を脚色し、映画的な世界観、一緒に語れるストーリーを作りたいと思いました。
監督:企画の開発期間から撮影準備期間まで1年、撮影から後半作業、公開まで1年半、そしてまた第二章の公開に半年、全部で3年かかりました。シナリオを書く前に構想していたものまで含めると4年ほどでしょうか。
大変だったというよりは、常に疑問を持ちながら作業をし、その疑問を安着させるべく研究した部分はやはり死後の世界観の部分でした。7つの地獄を構成し、全体の死後の世界の世界観を作る。各地獄の罪と罰と共に安着できるようにビジュアルと関連づけることが一番の悩みでした。
監督:そうですね、実はチュ・ジフンさん演じる“死者と使者を危機から救い守る護衛”ヘウォンメク役をキャスティングするのが大変だったんです。もちろん、格好よくて大衆的な俳優が良いとは思ってはいましたが、私の中のヘウォンメクをうまく演じてくれる俳優をいざキャスティングしようとした時に、とても悩みました。そしてチュ・ジフンさんに出会ったのですが、ビジュアルも勿論ですが人間的な面での魅力も素晴らしく、ヘウォンメクにぴったりだと一目惚れしましたね。
監督:彼らはもう一生の友ですね。現場で撮影しながら本当に楽しかったです。実に完璧でした。呼吸も完璧でしたし、私の演出意図もしっかり理解してくれていました。互いに色々な話ができる関係性であったからこそだと思います。
監督:実はラブシーンがあったわけではなく、現場でシリアスな感じのシーンがあったのですが、ランニングタイムの関係でそのシーンについての説明が十分できるほどの時間の余裕がなく編集でカットになったのです。シーンの意図に誤解があってはいけないと思い削除しました。編集中に、ドクチュンを見つめるヘウォンメクのまなざしを見て内輪のスタッフ間で“メロドラマみたいだな”と冗談で言っていただけなんです(笑)。
監督:まず、ド・ギョンスの俳優としての眼差しがとても良かったんです。その目が信ぴょう性を語るのに適任だと思いました。そして彼の準備する姿勢が本当に素晴らしかったです。現場での集中力もすごく、私も頭があがらないほどでした。
現場での姿勢も集中力も素晴らしく、作品に対する理解、キャラクターに対する分析、努力など、新人だと思っていたのですが彼は新人ではありませんでした。今後、どんな俳優になっていくのかが本当に楽しみな俳優です。劇中で「僕は殺していません」というシーンがありますが、彼は私がシナリオを書いた時に感じた感情をそのまま演技で伝えてくれて、本当に鳥肌が立ちました。
監督:それはまだ遠い先の話なので、いつか機会が来たらその時にお話できたらと思います。
監督:演技の天才がいるとしたら、ヒャンギのことではないかと思います。今度いつどんな作品で一緒になるかわかりませんが、彼女ならどんな現場でも大丈夫でしょう。常に心に抱いている私のペルソナと言っても過言ではありません。<br>
ドクチュンはまさにヒャンギです。そしてヒャンギこそがドクチュンです。
監督:死後、7つの地獄を体験するというファンタジー要素に加え、“許し”という全体のテーマを決めた後、私自信が望んでいる物語の完結にしていくとなると、2部作の構成が合っていると判断しました。また、今の韓国映画市場でそれぞれを独立的に作るよりは2編を一緒に撮影することで予算を削減しようという意図も大きかったです。ノウハウは……そうですね、死ぬか生きるかの命がけでやったということでしょうか。私だけでなく私たちみんながです。
監督:誰もが死ぬ、そして誰もが人生を振り返り、未練と後悔があります。誰しも自分の立場で過ちもおかします。そしてビジュアルのインパクトが通じたのではないでしょうか。全ての話を自分の話に置き換え共感してもらえることに成功したとも思っています。
監督:絶えず多くの大衆と一緒に呼吸していきたいと願っていますし、私の会社の同僚たちもそれに同意し、自ら動機付けもたくさんしています。そういった面で私が彼らとコミュニケーションをとりながら共に発展していくことが重要だと思っています。次は私が演出する作品と製作をする作品が同時に進行する予定です。二つとも大きなチャレンジです。ビジュアルもまた、限界を超えて跳躍するきっかけになると思いますし、ストーリーと感動の幅もより広がると期待しています。映画的な完成度の挑戦と、アジアを越えて全世界的に共感と感動を呼ぶ作品になればと思っています。
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