2000年10月25日生まれ、東京都出身。『ソロモンの偽証』で謎の美少年・神原和彦役に抜擢され、注目される。主な出演作は映画『初恋ロスタイム』(19年)、NHK連続テレビ小説『エール』(20年)、映画『映像研には手を出すな!』(20年)など。映画『胸が鳴るのは君のせい』が21年6月4日に公開予定。
出演映画が目白押しの若手俳優として注目を集め、ボーカルダンスユニットM!LKのメンバーとしても活躍する板垣瑞生。そんな彼が初主演を務める映画『初恋ロスタイム』が公開を迎える。
本作で板垣は、幼少期に母を亡くし「世の中頑張っても無駄だ」と無気力な生活を送るなか、自分以外の人の時間が止まってしまうという不思議な現象に遭遇し、運命を変えていく高校生・相葉孝司を演じた。爽やかな恋愛物語が展開するなか「僕はそっちの人間ではないんです」と苦笑いを浮かべた板垣に、本作に臨むうえでの気持ちや、パーソナルな話を聞いた。
板垣:台本を読んだときは「フワー」と爽やかな風が吹きました(笑)。普段の板垣瑞生とは無縁な爽やかさだったので……。
板垣:自分でもそっち(爽やか系)ではないなという自覚はあります。でもそんな自分が爽やかな作品をやると、どんな感じになるのだろうというワクワク感はありましたし、逆にいえば、見ている人に感情移入してもらえるのかなという思いもありました。
板垣:コミカルな演出がたくさんありました。「ここは面白みを入れて」という感じで。でも基本的には細かい指示はなく、自由にやらせてもらえました。いろいろ声をかけていただき、一緒に作品を作っている感じがすごく楽しかったです。
板垣:吉柳さんは初めての映画で最初は緊張しているようでした。僕もものすごくしゃべる方ではないのですが、年上だし、なるべくコミュニケーションをとるように心掛けました。すごく芯がしっかりしていて、ブレないものを持っている印象があり、時音っぽかったです。役と一体化しているような感じだったので、僕もすごくお芝居がしやすかったです。
板垣:主演だからという気負いは持たないようにしていました。最後まで楽しんでやろうという思いだけですね。映画自体がキラキラした雰囲気を持つ作品だったので、現場での楽しい雰囲気がスクリーンに映し出されるのではと思っていました。
板垣:確かに……。舞台挨拶とかは緊張しそうですね。最初に話すわけですもんね。でも、出来上がった作品を一人でも多くの人に見ていただきたいという気持ちが強いので、一生懸命やりたいです。
板垣:お互いの相乗効果はあるとは思いますが、基本的には別物としてチャンネルは切り替えています。お芝居の現場では、板垣瑞生というよりは、役柄を含めた世界に没頭し、「M!LK」の時は、板垣瑞生として生きているような……。
板垣:いろいろありますが、やっぱり『ソロモンの偽証』はターニングポイントでした。長い期間リハーサルをやったのですが、そのとき得られたものが、自分の根底に息づいているという意識が強いです。いまでもことあるごとに、あの時の経験を思い出します。
板垣:お芝居と、人としての部分ってすごく近い気がするので、両方ですね。作品ごとに大変さは違うのですが、『ソロモンの偽証』の時が基準になっています。本当に栄養をたくさん得られた現場でした。
板垣:お腹いっぱいご飯を食べたいですね。いまも食べてはいるのですが、ガツガツワイルドに食べても、時が動き出せばリセットされるので。
板垣:「ONE PIECE」が好きで、剣豪というか、侍みたいな人に憧れていました。僕自身も硬派で、侍魂みたいなものが好きだったんです。
板垣:得意ではないんです(笑)。できるようになりたいです。特に美味しい味噌汁が作れるようになりたい。
板垣:すごくあります! いつか絶対したいです。家庭を持って、それをしっかり背負える人間になりたいです。
板垣:自分のなかのルールがあって、困っている人がいたら、ちゃんと手を差し伸べられる人になりたいです。
板垣:ファンタジックでキラキラした部分のある作品ですが、そのなかにも諦めない気持ちや、夢を持つことの大切さがしっかり描かれているので、多くの方に見ていただきたいです。
(text:磯部正和/photo:勝川健一)
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