2005年12月生まれ、フロリダ州マイアミ出身。7歳の時にプロの女優としての活動を始め、地域劇団などに出演。10歳のときにブロードウェイミュージカル「ライオンキング」の主要な役ヤングナラに起用された。
『ドクター・スリープ』ユアン・マクレガー×レベッカ・ファーガソン×カイリー・カラン インタビュー
怖い映画は大嫌い!な演技派スターが出演の恐怖映画決定版!
雪山で起きた惨劇を描いた伝説作品『シャイニング』、あの呪われたホテルの恐怖が再び襲いかかる!
スティーヴン・キングが仕掛けた『ドクター・スリープ』が、11月29日より公開される。バスタブの中の老婆、双子の姉妹、血のエレベーター……。戦慄の運命を描いた本作について、ユアン・マクレガー、レベッカ・ファーガソン、カイリー・カランの3人のキャストに語ってもらった。
マクレガー:『シャイニング』は、世界でいちばん怖い映画だと言われていたよね。その結果、僕は十代後半になるまであの映画を見なくて……。そして一度しか見なかった。とんでもなく怖かったから。僕は怖い映画はあまり好きじゃないんだよ。最後まで見ていたくない。でも、脚本を読んだ後で小説『ドクター・スリープ』を読み、とても気に入ったんだ。その後、今度は『シャイニング』の小説を読んで、それもとても面白かった。小説そのものもそうだけれど、おそらくそれよりもダニーのストーリーのほうが僕にはとても興味深かった。俳優として、演じる作品にこれだけの背景があるというのはとにかくすごい。
マクレガー:あんな悲惨な体験をしたあとで、ダニーはどう生き続けるのか? 自分の特殊能力をどう対処し、自分が人と違うという事実をどう受け止めるのか? 彼は父と同じように、酒を飲むことで対処しようとし、それはとうとうもう飲めなくなるところまで続いた。僕にとって、あれほど精神状態が落ち込んだ人物を演じるなんて、どうなっていくか、とても興味深かった。そして、やはり父と同じように、ダニーはしらふにもなる。(ジャック・ニコルソンが演じた『シャイニング』の主人公)ジャックも、オーバールックでの仕事を得る数ヵ月前に断酒していた。
ダニーは早い時期から自分自身と自分のシャイン(特別な能力)を隠すことを覚えた。でもオーバールック・ホテルの幽霊たちは彼を追ってきたため、抑制から彼はアルコールに走ったんだ。だから、謎の少女・アブラ(カイリー・カラン)が現れたとき、彼が自分にかかわることでしまい込んでしまおうとしてきたことすべてがまた表に出てきてしまう。
ファーガソン:この役をオファーされたときは……。そうね、私も怖いものがとにかく好きじゃなかったの。怖がらせるようなものは我慢できない。ピエロは大嫌い。怖い映画に出てくる邪悪な子どもたちも大っ嫌い。(『シャイニング』の)あの双子の姉妹がただあそこに立って、同時に短いセリフを言うでしょ、あんな恐ろしい環境で……とにかく不気味よね。それでいて、私は自分が疑問をもつようなジャンルに飛び込むことにも興味があるの。でも、なんといってもこれはあのスティーヴン・キング作品であり、超かっこいいキャラクターであり、それらがすべてマイク・フラナガン監督の手にある。この映画の撮影は私がこれまで経験した中でも、いちばんすばらしいもののひとつだった。私たちは、実体のある世界と実体のない世界の両方で必死に表現しているの。そしてこの『ドクター・スリープ』のいちばん興味深い側面のひとつは、そのふたつが融合したときなのよ。この作品にかかわることができて最高だった。
ファーガソン:脚本を読んだ後、私は、「もしローズ役をオファーされたら、今までのキャリア最大のチャレンジになる」と思ったわね。私がとても気に入ったのは、怖い要素――彼女の際限ない残虐さや、彼女をあれだけのモンスターにしているすべての要素――をトーンダウンさせて彼女をできる限り人間らしく見せつつも、彼女が周囲のあらゆる人々にとって脅威の存在あることが分かる点だった。それが、(スティーヴン・)キングと(『シャイニング』の監督)キューブリックによるホラーというジャンルの革命と組み合わさっていた。そんな作品に「ノー」と言える人なんていないわよ。
カラン:スティーヴン・キングのことは知っていた、というか、聞いたことはあった。撮影が始まる前に、お母さんからホラー映画を見られる無料入場券をもらったので、『シャイニング』を見たの。あれは怖くて、サスペンス満載だった。あの映画を見たおかげで役作りがやりやすかったし、ダニーが体験したトラウマを理解しやすかった。ダニーにすごく同情したわ。
カラン:強いけど、純真な女の子。彼女は本当にいい子だと思う。ずけずけ言う子で、自分のシャインを隠したくない。彼女はダニーと違って、シャインについては隠し立てしないの。彼女はそれを何かのパワーとか、負担とか、そんなふうには考えていなくて、彼女にとってはマジックの技みたいな感じなの。彼女は、自分だけが知っている、かっこいい特別な技をもつマジシャンというわけ。彼女はそれを使って誰かを救うことをためらわない。知らない人のためでさえ、彼女は自分の命を危険にさらすでしょうね。
カラン:アブラの両親は、シャインを怖がり、アブラがそれを使うと彼女を怖がるの。彼女は使わないようにするけれど、シャインは彼女のとても大きな部分なので、それを隠すことによって、彼女と両親の関係には深い溝ができる。彼女は、それを使ったときに両親の顔に浮かぶ表情を見るのが怖い。心が折れてしまう。だから彼女はダニーを見つけたとき、自分の心の穴を彼が埋めてくれるような気がしたんじゃないかな。彼のことを、“ダニーおじさん”と呼ぶのよ。彼とのつながりを感じているから。
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