『GALACTICA/ギャラクティカ』グレイス・パーク インタビュー

地上波放送もはじまった海外ドラマ『GALACTICA/ギャラクティカ』の人気女優を直撃!

 

『GALACTICA/ギャラクティカ』 グレイス・パーク インタビュー

『GALACTICA/ギャラクティカ』グレイス・パーク インタビュー

 

 

一面ではなく両面を見せることを、すごく心がけた

  • 人類が造り出した機械生命体サイロン。彼らの攻撃により壊滅的打撃を受けた人類が、わずか5万人の生存者と、たった1隻の老朽艦ギャラクティカに希望を託し、壮絶なバトルを繰り広げるSFサバイバル・アクション『GALACTICA/ギャラクティカ』。このドラマで、ギャラクティカのクルーの1人で、「ブーマー」というコールサインで呼ばれるシャロン・バレリーを演じているのがグレイス・パークだ。

    そのキュートなルックスに、日本でも人気急上昇中のグレイスが、日本での地上波放送開始と、シーズン2のDVD-BOX発売に合わせて初来日。インタビューに応じ、このドラマのことからプライベートなことまでを語ってくれた。
     

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  • ──まずは女優になろうと思った理由を教えて下さい。
  • グレイス・パーク(以下、パーク):最初から女優を志していたわけではなくて。小さい頃は、「大きくなったら何になりたい?」とか、「トム・クルーズみたいな俳優になりたい?」って聞かれても、全然、なりたくないって思っていたんです。自分の性格に合わないと思っていて。それが、母の薦めでモデルをはじめて、ミュージックビデオやコマーシャルの仕事もはじめたら、とっても楽しいと感じたんですね。それで1年くらいやってみたいなと思って、コメディのシリーズにちょい役で出たり。その頃には両親は、「ほかのことを目指したら」って言い始めたんですけど、私自身は、大きな山があるなら、そこを登ってみたいっていう心境だったんです。私がすごく野心的だったのと、親に対する反抗心みたいなものもあったと思うんですけどね。
     
  • ──ハリウッドでは東洋系に仕事がないと聞きますが、この役も含めて、役を得るのは大変でしたか?
  • パーク:それは特に感じたことがなくて。俳優で東洋系の友だちは、そんなにいないんですけど、みんなそこまで大変だとは思っていないと思いますよ。確かに東洋系の人っていう風に設定されている役は、意外と少ないかもしれません。でも、この役も含めて、本人のやる気や粘り強さといったものが大切なんだと思います。
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  • ──『GALACTICA/ギャラクティカ』は哲学的で政治的で宗教的でもあるという、非常に重たいテーマを扱った作品だと思いますが、そういったドラマがアメリカで人気を博した理由は、どこにあると思いますか?
  • パーク:確かに、いろいろなテーマが含まれている、ある意味で重い作品だと思います。私たちが気をつけたのは、「私たちはこう考えるから、みなさんもそうしなさい」とか、「こうするべきだ」といった表現を避けることでした。一面ではなく両面を見せることを、すごく心がけていたんですね。だから、見ている人に考えてもらえるようなドラマになっていると思います。政治や宗教や哲学という重みのある要素が込められているので、爆破シーンやラブシーン、あるいは人間関係のドラマに、重みや深みを加えられたのではないかと思っています。
     とりわけ、このドラマが最初に放送されたときは、9.11後の非常に混乱した時期でもあったんですね。イラク戦争をはじめ、いろいろなことがあって、みんなが疑問に思っていた。そういったアメリカの現状とか社会問題のようなものを見直す、いいきっかけになったのではないかと思います。
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  • ──『GALACTICA/ギャラクティカ』というヒットシリーズに出演したことで、出る前と今とで、内面的に変わったことは?
  • パーク:以前と今とでこう変わったと簡単に言えないのは、このドラマが長い年月をかけた作品であるからです。この作品に出たから変わったのか、出ていなくても変わったのかがわかりづらい。たとえ出ていなくても、私自身はずっと成長は遂げていたと思うんです。ただ、テレビや映画業界に対し、以前は部外者のような気持ちでしたが、今はその一員になれたという気持ちはあります。より自信が持てるようになった。だから、これから女優になりたい、この業界に入ってきたいという人も、1つひとつ積み重ねていけば、成功を手に入れられると思います。
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  • ──演じたブーマーは人型サイロンであることを悩みますが、ご自身がブーマーと同じように、突然サイロンであると知らされたら、どんな反応になると思いますか?
  • パーク:まずはブーマーと同じように否定すると思います。きっと誰しもがそうだと思うんですよね。自分はそうじゃない、と。自分の生きてきたこととか、世界観がすべて揺さぶられると思いますし、全部をリセットしなくちゃいけないって感じるでしょう。ただ、よくよく考えてみたら、自分のクローンがいっぱいるわけですから、いろいろな仕事を任せられていいかもしれません(笑)。
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  • ──グレースさんのリラックス方法は?
  • パーク:疲れたときには熱いお風呂が一番。あとはマッサージです。昔はマッサージって高いから行かなかったんですけど、ここまで一生懸命働いているのだから、自分へのご褒美にマッサージに通ってリラックスしたほうが、自分のためにも、ほかの人のためにもなるということがわかりました。
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  • ──最後にグレースさんが楽しみにしているドラマがあったら教えて下さい?
  • パーク:コメディドラマの『アレステッド・ディベロップメント(Arrested Development)』に『アントラージュ』『ザ・ソプラノズ』『マッドメン』などですね。ただ、DVD-BOXは買っているんですけど、まだセロハンも剥がしていないような状態なんです(笑)。

  • (ヘアメイク:岩崎恒平 Kouhei Iwasaki/スタイリスト:丸繁則 Shigenori Maru)
    文中敬称略
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  • (09/1/23)

『GALACTICA/ギャラクティカ』グレイス・パーク インタビュー

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 『GALACTICA/ギャラクティカ』グレイス・パーク インタビュー

グレイス・パーク(Grace Park)
1974年、ロサンゼルス生まれ。韓国系アメリカ人。カナダのバンクーバーに渡り、モデルとして活躍後、『ロミオ・マスト・ダイ』(00)から女優業をスタート。『ダーク・エンジェル』(01)、『アンドロメダ』(04)、『デッドゾーン』(04)などの海外ドラマシリーズにゲスト出演している。03年からスタートした『GALACTICA/ギャラクティカ』のブーマー役でブレイク。05年と06年に、イギリスの男性誌「Maxim」による、今もっともホットな女性100人に選ばれている

 

 

GALACTICA/ギャラクティカ 【起:season1】

GALACTICA/ギャラクティカ 【承:season2】