桐谷健太

熱くて男くさくてコミカルな役を演じて人気上昇中

 

『オカンの嫁入り』桐谷健太インタビュー

『オカンの嫁入り』桐谷健太インタビュー

 

女優さんというよりも、人間としての魅力も感じました

  • 人気ドラマ『ROOKIES』で三枚目キャラの平塚平を演じ、ドラマの大ヒットとともに人気に火がついた桐谷健太。その後も、映画化された『ROOKIES-卒業-』や『クローズZEROII』『ソラニン』など、話題作に次々と出演してきた桐谷が、これまでとガラリと違う役柄に挑戦した映画が『オカンの嫁入り』だ。

    宮崎あおいと大竹しのぶ、演技派女優2人が母娘役で共演していることも話題の本作で、桐谷が演じるのは大竹の恋人役。15歳も年上の女性に心底惚れ込んで、ついに結婚することになるが、ずっと母と2人暮らしだった宮崎扮する娘にとっては寝耳に水で、彼女からひどく嫌われてしまう役どころだ。

    これまで共演者が男ばかりという現場が多かった桐谷だが、今回は女性中心の現場。そうしたなかで、どんな風に役を作っていったのか? 宮崎、大竹の印象なども含めながら、桐谷に語ってもらった。

    [動画]『オカンの嫁入り』桐谷健太インタビュー

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  • ──まずは、完成作を見た時の感想からお聞きしたいと思います。
  • 桐谷:最初に見たときは客観的には見られないんですけど、すごく真っ直ぐで優しい作品になっていたので、この作品に関われて良かったというのが正直な感想ですね。
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  • ──桐谷さん演じる研二の結婚相手を大竹しのぶさんが演じています。15歳年上で、宮崎あおいさんの母親という役でもありますが、大竹さんと結婚する男性を演じてみての感想は?
  • 桐谷:大竹さん演じる陽子を好きになることに関しては、スッと入れましたね。台本に書かれているから好きになろうということじゃなく、純粋にスッと入っていけました。実際、大竹さん自身、ものすごくチャーミングで可愛い人、生意気ながらも僕は、そう言わせてもらいます
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  • ──元板前という役ですが、何か準備をしました?
  • 桐谷:料理は辻調さん(辻調理師専門学校)で教えていただきました。包丁の使い方とかを教わりながら、自分では背中とか見えないので、オカンに背中がどう見みえるかをチェックしてもらって。それだけで全然違うと思うんですよ。横から見た画(え)と、後から見た画ってやっぱり違うと思うんです。自分がやりやすくても、あまり猫背になっていたら良くないし。ちゃんとオカンが「今ストップ!」みたいに言ってくれたり、ビデオを回してもらったり。とにかくずっと包丁は触っていましたね。
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  • ──本作の撮影以前から、自分でも料理をしていた?
  • 桐谷:独り暮らしを始めて10年以上経つので料理はしてました。けど、今までの握り方と違ったり、ホンマや、この方がやりやすいとか、教えてもらって初めて気づくことも結構あって、料理が楽しくなりましたよね。今までネギを切るのが面倒くさいって思ってたんですけど、今は「俺切りたい」って感じですもん、ホンマに。
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  • ──では、撮影前より料理の回数が増えた?
  • 桐谷:もう、全然自炊してますよ。レパートリーも増えました。
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  • ──増えたレパートリーを教えてください。
  • 桐谷:だし巻き卵とか。全然作らなかったけど、「やっぱ、ここからですよ、料理人は」なんて言われて、「そうですか」って(笑)。作る料理も、パスタにしても豚汁にしても、これを入れてみようかみたいな感じで試してみたり。楽しいですね料理は。
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  • ──今回は、宮崎さんと大竹さんという2人の演技派女優と共演しました。
  • 桐谷:2人ともすごく真っ直ぐな人たちで、だから、俺も作らず素を出す。この2人と一緒だと、芝居だけでなく、プライベートもまんまでいられるというか。
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  • ──まんまでいられるっていうのは、撮影現場でも素のままでいられるってこと?
  • 桐谷:そうですね、本当はもっと気を使わないとダメかもしれませんが。おかげさまで、いろいろな話ができたし、女優さんというよりも人間としての魅力も感じました。撮影が終わってご飯を食べに行ってもすごく楽しかったし。あー、そういう考えあるねんなとかと勉強になったし。会えて良かったって感じです。
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  • ──宮崎さんとは以前にも共演していますね。
  • 桐谷:『ソラニン』に続いて2回目です。
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  • ──大竹さんとは?
  • 桐谷:初めてです。最初は構えましたよ。どんな人なんやろうって。怖かったらどうしようとか思ってたんですけど、全然そんなことなく、本当にチャーミングだし、よう、いじられてました。
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  • ──いじられるタイプなんですか?
  • 桐谷:いじられますよ、大竹さんに。「アンタ、何々じゃん」みたいな。で、俺もそれに乗っかる。その感じがすごい楽しかったし、そうやって俺が溶け込むスキを作ってくれたと思うんですよね。
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  • ──8月には写真集を出しました。
  • 桐谷:元々、カメラマンもすごく仲良くて、スタイリストは高校の同級生で、写真集の話をいただく前から、3人で旅しながら撮れたらいいよね、作れたら絶対楽しいという話をしていて。でも、いきなり海外で写真集ってのは難しいし、旅しながらというのも難しいから、時間の旅やったらいけるなって話になった。
    撮影場所も沖縄とか大阪、東京、群馬、栃木とか、いっぱい行って撮りましたし、インタビューも赤裸々にいろいろなことを書いているので、あんまり見たことがないような写真集になっているんじゃないかなって思っています。本当に気の置ける仲間と1年かけて撮ったんで、自分でさえ「俺、こんな表情するんや」みたいな顔もあるし、(写真集に)自信はありますね。
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  • ──では、最後にメッセージをお願いします。
  • 桐谷:『オカンの嫁入り』は本当に温かくて優しい映画になってます。当たり前のものが、ふと気づけば幸せなものなんだなって思わせてくれるような映画になっていると思いますので、ぜひ劇場で楽しんでください。

(2010/9/7)

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桐谷健太

きりたに・けんた
1980年、大阪府出身。2002年にドラマ『九龍で会いましょう』で俳優デビュー。07年には『GROW 愚郎』で映画初主演。同年の『クローズZERO』辰川時生役の演技が高く評価され、08年のドラマ『ROOKIES』で全国的な人気を博す。最近の主な出演映画に『クローズZEROII』(09)『ソラニン』(10)など。ほか、現在『BECK』も公開中。

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桐谷健太

桐谷健太

『オカンの嫁入り』場面
『オカンの嫁入り』場面
 『オカンの嫁入り』
2010年9月4日より角川シネマ新宿ほかにて全国公開
(C) 2010「オカンの嫁入り」製作委員会

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