2002年12月19日生まれ。千葉県出身。2009年から子役として芸能活動を開始し、テレビドラマ『明日、ママがいない』(14年)で注目を集めたほか『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』(17年)でドラマ初主演。映画では『東京喰種トーキョーグール』(17年)、『祈りの幕が下りる時』『ういらぶ。』(18年)などに出演。6月28日には出演作『ホットギミック ガールミーツボーイ』の公開も控えている。
東日本大震災の復興プロジェクト「東北三部作」の最後となるアニメ映画『薄暮』が6月21日より公開される。福島県いわき市を舞台に、ヴァイオリンに打ち込む女子高生の小山佐智と、風景を描きに来ていた男子高校生・雉子波祐介との恋を、美しい映像と共に描く。
本作で佐智の声を担当したのが、声優初挑戦となる桜田ひより。『東京喰種 トーキョーグール』シリーズや『ホットギミック ガールミーツボーイ』などに出演し、大人の女優へと成長を続けている桜田が、初挑戦した声優や憧れの女優像などを語った。
桜田:最初にお話を聞いた時は驚きと不安でした。でも、監督とお話してとても熱のある方でしたので、私も頑張ってみようと思いました。
桜田:もともとアニメは好きでしたけど、自分がその世界に入って経験するとは想像していませんでした。自分の声は人並みと思っていましたし、声優の方は声が透き通っていて綺麗な印象があったので、まさか自分がという感じです。
桜田:初めてだったのでドキドキしました。映像と違って声だけで感情を表現するのは難しかったです。映像では表情や声のトーンで感情の変化を見ている方に伝えられるけど、声優は声のトーンが変わるとまるっきり違って見えてしまうので。特に、佐智ちゃんは、一人の時の心の声と、雉子波くんといるとき、家族といる時とで若干しゃべり方やトーン、大きさが変わってくるので、それを表現するのが難しかったです。
桜田:あまりこうしてほしいというのはなかったです。ビジュアルが佐智ちゃんに似ていると言ってくださって、顔が似ていると声も思い描いたとおりの事が多いとおっしゃっていたので、あまり声を変えたりはせず、私自身の声を活かした佐智ちゃんを演じて欲しいと言っていただいて助かりました。
桜田:佐智ちゃんはあまり自分が思っていることを人に伝えない子だけど、いざという時はちゃんと言える子で。わたし自身も自分の感情を相手に伝えるのが苦手なタイプだったり、そういう所は似ていると思いました。
桜田:収録は2日間かけて行われましたけど、1日目は自分だけで、2日目は相手役の加藤清史郎さんと一緒でした。自分ひとりの時と掛け合いをして下さる方がいるときとでは全く違いました。加藤さんは以前から知っていたので、勝手に親近感を感じリラックスさせていただきました。イメージ的に何でもそつなくこなすお兄さんという感じで、会ってみたら勉強もスポーツもできる方で、声優としてもひっぱってくださる頼りになるお兄さんという印象でした。
桜田:別の方はテスト用の声が入っている状態で、私が最初でした。
桜田:そうですね。ひとりで演じるのは難しかったです。でも、後から収録する方も難しかったのではないかと思います。私の声に合わせてキャッチボールをしてくださって、完成したものを見せてもらったら、全く違和感がなかったので、プロ方はすごい!と思いました。
桜田:時間がなかったので、あまり色々なお話はできなかったですけど、二人で言葉のキャッチボールをしていました。それこそ加藤さんも(『薄暮』で演じた)雉子波(きじなみ)くんと似ている部分がたくさんあったので、ふたりが『薄暮』の世界に入ったような感じでした。
桜田:実際のいわき市の映像が出てくるのですが、私はMVの撮影で同じ場所に行かせていただいいていたので、すごい!と思いました。絵がとても綺麗で、薄暮がとても繊細に描かれているので、そこに注目してほしいです。
桜田:声だけでこんなにも雰囲気が変わるのだと学びました。声ひとつで見え方や捉え方が変わりますし、全神経を声だけに集中するのは勉強になりました。
桜田:作品に入ってない期間が一週間くらいあり、その時は小説を3冊くらい一気に読みました。どちらかというとラブコメよりはホラーやミステリーが好きで、最後にどんでん返しがある作品が好きです。
桜田:やってみたいです(笑)。
桜田:映画『さいはてにて〜やさしい香りと待ちながら〜』(15年)で共演させていただいた永作博美さんです。小学5年生くらいの時に、一ヵ月間、能登半島で撮影をしました。永作さんがコーヒー屋の店主を、わたしは近所に住む女の子のを演じさせていただきました。演技自体ももちろんですけど、カメラが回っていない時もコーヒーを炒れてスタッフさんに配っていたり、周りの事を把握して気を配っている姿を見て、私も永作さんのような女優さんになりたいだと思いました。
桜田:目指している永作さんと同じように、演技ではもちろん色々な役をやりたいですけど、周りも気遣える女優さんになりたいと思っています。
(text&photo:中村好伸)
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