本編未使用カットも収録、別目線で物語を捉えた感動のMV
吉本ばなな初期の名作ラブストーリーを原作とした、公開中の映画『ムーンライト・シャドウ』。本作を見た原作ファンからは、「あの頃想像していた世界を見ているのか不思議な感覚になりながら、静かに涙が溢れていました」などの感想が続出している。このたび、挿入歌である小袋成彬とのコラボ曲「Parallax」と本編未使用の貴重なカット映像が収録されたエモさ漂う、スペシャルMV映像が解禁となった。
・佐藤緋美がセーラー服を着て亡き彼女を想う難役に挑戦。小松菜奈主演『ムーンライト・シャドウ』
2018年に宇多⽥ヒカルをプロデューサーに迎え、アルバム「分離派の夏」でメジャーデビュー、現在はロンドン在住で、アーティストとして活動する傍ら、プロデューサー、作家としてもマルチに活躍する⼩袋成彬による「Parallax」(ソニー・ミュージックレーベルズ)。彼の研ぎ澄まされた感性が生み出す、どこかノスタルジックで世の理を示すような洗練された音楽は、“喪失”と“再生”をテーマに描く本作の世界観ともマッチしており、原作ファンは思わず感極まる仕上がりとなっている。
「Parallax」は、和訳すると“視差”(=ものを観察する場合に、見る場所や見る条件によって見え方に差ができること)という意味であることから、本映像は、主人公・さつきの一人称で描かれる映画とはまた違った角度、突如帰らぬ人となってしまう主人公さつき(小松菜奈)の恋人・等(宮沢氷魚)目線で物語を捉えている。
公開されたミュージックビデオでは、夜明け前の薄暗い川の水面に横たわる等が映し出されるシーンから始まる。そして「Parallax」が静かに語りかけるように流れ出し、「あなたから隠れて 黙って戦っていたこと」という歌詞が、「(さつきと等が)お互い何か秘密にしていることがあるのではないか」そう暗示させるようで、物語の違った側面を幻想的に表現している。
惜しくも本編からカットされたシーンも使用されており、作品に散りばめられた主人公・さつきや等らの心情の機微に触れるようで、観賞後にもまた違う角度から楽しめる映像となっている。
原作の幻想的な世界観を見事に映し出す
人は、愛する者を失った時、どうやってその喪失感を乗り越えていくのだろうか。『ムーンライト・シャドウ』で描かれるのは、さつきと等の純美な恋愛、現実と幻想の狭間のような優美な世界観、そして哀しみを受け止めて力強く生きていこうとするヒロインの姿。すべての人の心に沁みる、心を揺さぶる、「さよなら」と「はじまり」のラブストーリー。
恋人の突然の死に向き合うことができず、深い哀しみに打ちひしがれるさつきは、以前耳にした“月影現象”に次第に導かれていく。それは、満月の夜の終わりに死者ともう一度会えるかもしれない、という不思議な現象だった……。
『ムーンライト・シャドウ』は2021年9月10日より公開中。
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