カナザワ映画祭「期待の新人監督スカラシップ」第1回作品に選出
愛することにもがき苦しむ若者たちを描き出した群像劇『きみは愛せ』が、来年22年1月28日より公開決定。このたび、予告編が到着した。
・満たされない毎日を過ごす若者3人がたどり着く先とは?『君を愛せ』22年1月28日公開
リサイクルショップで働く無欲な男・慎一(海上学彦)、スナックで働きながら好きな人を待つ毎日を過ごしている慎一の片想い相手・凛(兎丸愛美)、そして、雀荘で働く凛の兄で慎一の同居人の朋希(細川岳)……都会から離れた小さな町で、何となく満たされて、どこか物足りない毎日を平和に過ごしている3人。傷つくことを恐れる彼らの生活は、ある出来事をきっかけに予想もしていなかった結末を迎えることになる。痛くて、儚くて、もどかしい彼らの⻘春の最終章だ。
本作品は、カナザワ映画祭と金沢市竪町商店街が19年から発足させた「期待の新人監督スカラシップ」第1回作品に選出され企画製作された。主演の慎一を演じるのは演劇ユニット・グレアムボックスなど活躍する海上学彦。慎一の同居人で凛の兄でもある朋希役に『佐々木、イン、マイマイン』(20年)で一躍注目株俳優となった細川岳。妹の凛役にはヌードモデル・写真家としても活躍する兎丸愛美。その他、高野春樹、川添野愛、田中爽一郎、花影香音など、日本映画界注目の俳優陣が脇を固める。
監督は、細川岳主演の劇場デビュー作『愛うつつ』(21年)が高く評価された新星・葉名恒星。愛を求めてあがく若者たちの絶望と、かすかな希望を赤裸々に描き出した。
公開された予告編では、地方都市で肩を寄せ合うように暮らす3人の日常から一転、「不良品に興味ねえんだよ」と罵声を浴びせられる慎一や、「赤ちゃんができたんだ」と告白する凛など、愛を求め傷ついていく彼ら彼女らの姿が次々と切り取られていく。最後に「愛ってなんだよ」と独白する朋希の声が鮮烈な印象を残す。
公開決定にあたり、コメントも到着。
主演の海上学彦は「どことなく僕自身と似ている慎一を、精一杯生きました」とコメント。本作のクランクイン直前まで『佐々木、イン、マイマイン』の撮影に臨んでいたという細川は、「ロケ地である部屋で慎さん役の海上さんと共同生活を送った。朋希の日常が金沢のまちで過ごす僕の日常になってどんどん潜っていった記憶があります」と振り返る。兎丸は、「凛も慎一も朋希もこの作品を見て苦しくなってしまったひとも、みんなみんなしあわせになってほしいです」とメッセージを寄せた。
『きみは愛せ』は、来年22年1月28日より全国で順次公開される。
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