500年間「星の神」に捧げる神楽を舞い続ける…限界集落の村民が守り続ける「星の暮らし」とは?
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宮崎県西都市、奥日向にある銀鏡(しろみ)の里で、500年以上前から伝わる「星の神楽」を描いたドキュメンタリー『銀鏡SHIROMI』が来年22年2月19日より公開される。今回、予告編が公開された。
・宮崎に実在する星の神楽の民に密着 ドキュメンタリー映画『銀鏡 SHIROMI』22年2月公開
一年に一度の貴重な銀鏡神楽が見られる予告編公開
本作品は、宮崎県⻄都市、奥日向にある銀鏡(しろみ)の里で、500年以上前から伝わる「星の神楽」を描いたドキュメンタリー。四季をめぐり、神楽と共に生きる村人たちの「里の暮らし」をたどりながら、夜空に瞬く星々と土地に暮らす人々とのつながりを描く。
今回公開された予告編では、限界集落の村に住み続けて神楽を守ろうとする銀鏡の人々の暮らしが見られる。穀物や果実を育てたり、海で漁をしたり、自然と共存しながら生活する姿が印象的だ。
また、予告編の中には、実際に銀鏡神楽が舞われる場面の一部も。銀鏡神楽とは、銀鏡神社の例大祭に奉納される夜神楽のことだ。その由来は500年以上前に遡るが、おそらく、いにしえより舞い継がれてきた神楽に、南北朝時代以降の熊野修験や、九州統一に力を注いでいた豪族の菊池氏の入山により、都や宮中で舞われていた舞を取り入れて発展してきたものと考えられている。凍てつく冬の夜に響き渡る太鼓と笛の音、祭壇に供えられた猪の頭などからは、縄文文化の気配が感じられ、見る者は神秘的な雰囲気に誘われる。
神楽の中に登場する“面”にも注目だ。「面様」と呼ばれる面は、神と同じものと考えられ、普段は銀鏡にあるそれぞれの集落の社に祀られているが、銀鏡神楽の夜にだけ神官が木箱に入れて背中に背負い、銀鏡神社に集まってくる。面様をつけた舞は、「降居(おりい)神楽」と呼ばれ、神の降臨の瞬間とされている。この厳粛な神楽を舞うのは宮司や特定の家の者に限られている。一年に一度しか見られないこれらの貴重な面様は、予告編の中にもいくつか登場しているので、チェックしておこう。
神楽と共に生きることは、土地や人とつながり、あらゆる循環の中に生きていくことにほかならない。自然に軸をおいた暮らしからますます離れてしまった現代に生きる私たちに、これからの未来に生きるための羅針盤となるメッセージを伝える映像となっている。
音楽は『すばらしき世界』(21年/⻄川美和監督)で高い評価を得た林正樹が担当し、予告編でもそのピアノの旋律が印象的である。美しい映像と音楽で紡がれる、「星の暮らし」の一部をぜひ予告編で味わってほしい。
『銀鏡 SHIROMI』は、来年22年2月19日より公開される。
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