太鼓芸能集団・鼓童と気鋭の現代音楽家とのコラボを記録したドキュメンタリー
映像配信のみでの発表後、ドイツ上映にて未だかつてない強烈な音楽体験で全土を震わせた音楽映画『戦慄せしめよ』が、2022年1月28日より全国順次公開される。それに先がけて本作の予告編、監督と鼓童よりコメントが到着した。
・音を見たことはあるか。「鼓童×ロベール・ルパージュ<NOVA>」予告編
佐渡島を拠点に日本の伝統芸能を世界に発信し続け、今年創立40周年を迎えた太鼓芸能集団「鼓童」の初の主演映画が完成した。鼓童メンバーから届いたメールをきっかけに、気鋭の現代音楽家・日野浩志郎が延べ1ヵ月に渡って鼓童村に滞在し、楽曲群を制作。その演奏を鬼才・豊田利晃監督が佐渡島で撮影、映像化した震撼音楽映画が本作だ。
緻密な楽曲群を迫力の鼓童の太鼓が打ち鳴らす、戦慄の89分。日本の原風景をとどめる佐渡島の歴史と神秘を紐解き、音と映像に込めて届けるセリフの一切ない音楽劇。豊田組の盟友である俳優・渋川清彦も出演。2022年、佐渡島からの祈りを、映画館の大きな銀幕と迫力の音響で体感して欲しい。
豊田監督は「2020年12月、日本中がコロナパンデミックで真っ赤に染まる中、感染者がゼロの佐渡島で俺たちは祈るように撮影をしていた。極寒の佐渡島を恐れることなく、ただ太鼓の音にだけ震えた。鼓童の硬質なストイックさに忘れていた未来を感じた」と撮影時を振り返る。
さらに「あの時期、あの場所でないと映らない霊気がここにある。た。あの時期、あの場所でないと映らない霊気がここにある。音で奏でるドキュメンタリー。時代が戦慄している」と作品の魅力を語る。
鼓童の住吉佑太は日野とのコラボに関し、「日野浩志郎氏と共に、音作りに没頭できた日々は、鼓童にとっても意義のある時間となった。日野氏は、我々とはまったく違った視点から、鼓童の音楽を見つめ直し、当たり前のように叩き続けてきた太鼓の音の中に、新たな響きを見出そうとしていた」とコメント。
そして「一般的に太鼓は、郷土芸能を想起させることが多い。しかしこの作品の中での太鼓は、そこを通り越して、自然そのものを感じさせる。極限まで洗練された音楽性は、その音色を際立たせ、無個性でありながら自然的な力強さを生み出した」と語る。
『戦慄せしめよ』は2022年1月28日より全国順次公開。
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