オーストラリア史上最悪の無差別銃乱射事件初の映画化で数々の賞を受賞『NITRAM』特報

#ニトラム/NITRAM#ケイレブ・ランドリージョーンズ#ジャスティン・カーゼル#第11回オーストラリア・アカデミー賞最多8部門#第74回カンヌ国際映画祭主演男優賞

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「ポート・アーサー事件」の犯罪者を描いた問題作

第74回カンヌ国際映画祭主演男優賞、第11回オーストラリア・アカデミー賞最多8部門を受賞した、ジャスティン・カーゼル監督、ケイレブ・ランドリージョーンズ主演最新作『NITRAM』が、邦題を『ニトラム/NITRAM』として、来年3月25日より全国にて公開。それに伴い、特報映像が解禁になった。

・犠牲者77人の連続テロをワンカットで撮影した衝撃作/映画『ウトヤ島、7月22日』予告編

本作は、1996年4月28日の日曜日、オーストラリアの世界遺産でもある観光地ポート・アーサー流刑場跡で起こった無差別銃乱射事件の犯人を描いた初の映画化作品。コロンバイン高校銃乱射事件の3年前に起こり、2倍以上の死者数を出した通称「ポート・アーサー事件」は、銃規制の必要性を全世界に問いかける先駆けとなり、さらに当時27歳の単独犯の思想的動機が不明瞭であることも拍車をかけ、新たなテロリズムの恐怖に各国が騒然となった象徴的な出来事として、今なお議論が絶えない歴史的な事件だ。

この度解禁された特報では、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ演じる「ニトラム」が子供のときから好きだった花火遊びや、犬や猫との遊びに興じる様子とともに、サーファーに憧れ海を眺める後ろ姿が印象的に切り取られ、彼のパーソナリティの一端が感じられる映像になっている。

このように、本作が描くのは、事件当日に至るまでの犯人の日常と生活。かつて囚人の流刑地だった90年代半ばのオーストラリア、タスマニア島という観光しか主な産業がない閉塞したコミュニティに暮らす 20代半ばの青年が、いかにして同国史上最多の被害者を出した銃乱射事件の犯人となったのか? 何より「普通」の人生を求めていた彼が、なぜ銃を入手し、犯行に至ったのか? その不可解な半生が、破格の臨場感と緊張感で描かれている。

主人公「ニトラム(NITRAM)」を演じるのは、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。『ノーカントリー』でデビュー以降、『アンチヴァイラル』『ゲットアウト』『スリー・ビルボード』『フロリダ・プロジェクト』『デット・ドント・ダイ』など現代の名匠たちの作品に相次いで出演し、今ハリウッドで最も熱い視線を浴びるライジング・スターだ。「ニトラム」の内面に巣食う孤独と劣等感、屈折した男性性とナルシシズムを痛々しいまでのナイーブな演技で強烈に表現し、カンヌ国際映画祭、シッチェス・カタロニア映画祭などで主演男優賞を受賞した。

監督は、「現代オーストラリア最高の映画作家」と称されるジャスティン・カーゼル。カンヌ映画祭国際批評家週間特別賞を受賞したデビュー作『スノータウン』(11年)以降、マリオン・コティヤールとマイケル・ファスベンダーを主演に迎えたハリウッド・メジャー作品『アサシン クリード』(16年)の監督などを務める一方、オーストラリア史の英雄ネッド・ケリーを描いた『トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング』(19年)を国内で低予算で撮るなど、メジャーとインディペンデント、グルーバルとローカルの間を自在に行き来し、唯一無二のキャリアを重ねる若き巨匠だ。本作は、カーゼル監督の最高傑作にして到達点と各国映画祭・メディアで絶賛されている。

『ニトラム/NITRAM』は2022年3月25日より公開。