日本映画批評家大賞で主演男優賞受賞! 初公開から2年後に異例の再公開
映画、テレビと幅広い活躍を続ける中村梅雀と津田寛治がダブル主演した『山中静夫氏の尊厳死』が、1月21日より再公開されることが決定。これに併せて新たな予告篇が公開された。
末期がんで余命3カ月と診断されある決意を秘めた患者と、彼を担当する医師が命の尊さと向き合い、人が自らの意思で生き抜くことへの意義を投げかける本作品。20年2月14日より劇場公開され話題を集めたものの、折からのコロナ禍の拡大と重なり、公開規模の縮小を余儀なくされた。
しかし、内容の素晴らしさが全国的に広まっていくとともに、21年の第30回日本映画批評家大賞で主演の中村梅雀と津田寛治が揃って主演男優賞を受賞、再公開を望む声が日増しに高まっていた。
そしてついに1月21日より全国順次ロードショーが決定。初公開から2年後に改めて全国順次公開されるのは極めて異例なこと。いかに本作品が人々の心を動かし、また愛されているかがうかがい知れる。
「私は肺がんなのです」
山中静夫の告白に、医師の今井は面食らう。余命わずかと診断された山中は、生まれ故郷の信州・浅間山を望む地で死にたいという。
そして自分の最期を迎えるために、妻にも内緒で自らの墓を故郷に造り始める。今井はその思いを遂げさせようと決意するが……。患者と医師、そして彼らを支える家族がたどり着いた、それぞれの命の在り方とは?
がん患者の山中静夫を演じるのは、歌舞伎はもちろん舞台、映画、ドラマと幅広い分野での活躍を見せる中村梅雀。自らも心を病む呼吸器内科医の今井俊行には、『模倣犯』(02年)でブルーリボン賞助演男優賞を受賞して以降、唯一無二の存在感を放ち続ける津田寛治。
山中の妻に高畑淳子、中学時代の同級生に浅田美代子、今井の妻に田中美里、病院の事務長に石丸謙二郎とベテランの演技派が周囲を固める。
原作は「ダイヤモンドダスト」で芥川賞を受賞し、寺尾聰主演で映画化もされた「阿弥陀堂だより」などで知られ、現役の医師でもある南木佳士の同名小説。『しあわせになろうね』(98年)『育子からの手紙』(10年)などの村橋明郎が監督・脚本を手掛け、珠玉の人間ドラマをつむぎ上げた。主題歌は小椋佳が書き下ろしている。
『山中静夫氏の尊厳死』は1月21日より再公開される。
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