道路を渡る時は“常に命懸け”!? ヘンリー・ゴールディングが語るホーチミン・ロケ
#MONSOON/モンスーン#ベトナム#ヘンリー・ゴールディング#ホーチミン#ホン・カウ#インタビュー#ロードムービー
主人公を演じることは個人的な感情やアイデンティティの探求
ハリウッドで活躍中のヘンリー・ゴールディングを主演に迎え、30年ぶりにサイゴン(現ホーチミン)へ帰郷した男がアイデンティティを探す旅路を綴る『MONSOON/モンスーン』が、1月14日より全国公開される。これに先駆けてゴールディングがベトナムでの印象的なエピソードを語るインタビュー映像が到着した。
・ヘンリー・ゴールディングが主人公の複雑なアイデンティティに共感!
変わり果てた街に馴染めず、どこか旅行者のような主人公キットを演じたのは『クレイジー・リッチ!』(18年)で注目を浴び、『G.I.ジョー:漆黑のスネークアイズ』(21年)の主演に抜擢されたゴールディング。イギリス人の父とマレーシア人の母を持つことから、キットの持つ複雑なアイデンティティに強い共感を抱いたという。
監督・脚本は、『追憶と、踊りながら』(14年)のホン・カウ。カウもまたキット同様に、カンボジアから逃れてベトナムに渡ったのち8歳まで同国で過ごし、ボート難⺠として渡英していた過去を持つ。
キットのアイデンティティをめぐる旅は、現代ベトナムを映し出した魅力的な風景を通してより深められる。サイゴンには大量のバイクが道路を行き交い、巨大なビルが立ち並ぶ一方、ハノイは古い町並みを残す。
前者では新世代が活躍し、後者では旧世代が昔ながらの暮らしを営んでいるが、年齢的には新世代に属するキットが心安らぐのは後者だ。そこには彼にとって懐かしい景色がまだ息づいている。故郷にいながらも孤独を感じているキットが、過去の面影を巡る旅の中で見つけた“自分”とは?
今回、両親の遺灰を埋葬するため30年ぶりに故郷を訪れ、自身のアイデンティティを探す旅路へと繰り出す主人公キットを演じたゴールディングが本作品への想いを語るインタビュー映像が到着した。
ベトナム戦争の混乱を逃れ家族でボート難⺠として渡英したキットは、久しぶりに訪れた故郷に馴染むことができず孤独を抱えながら街をさまよう。そんなキットを演じるにあたっての準備に、ゴールディングは「個人的な感情やアイデンティティの探求が含まれていた」と明かした。
マレーシアとイギリスのハーフである彼はどちらの国にいても落ち着くことはなかった。常に外国人扱いをされるマレーシアと、周りと同じには見えないイギリスの間で苦悩を抱えていた。それゆえにキットが抱えるアイデンティティの苦悩は「非常に身近なもの」だったという。
本作品では、感情を押し殺したり平静を装うことに慣れている人々が忘れてしまいがちな”何かを乗り越えるための一番手っ取り早い方法”がキットの旅を通して描かれていく。キットの葛藤する心が過去を受け入れ、気づきを得る姿を見ることができる。ゴールディングは「それがこの物語の美しさ」だと語った。
撮影を行なったホーチミン市の印象は「古き面白い場所」。人やバイクが常に行き交う街で、”常に命がけ”で道路を横断していたっという。さらに暑いかと思えばモンスーンが吹き荒れる天候の中、カメラが「雷のような雲が押し寄せてくる美しい映像」を捉えることに成功したと振り返る。ベトナムのリアルを体感できる本作品の魅力を様々な視点から語る映像だ。
『MONSOON/モンスーン』は1月14日より全国で公開される。
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