彼らの視点で世界をのぞくと、何が見えるのか?
ほぼ全編が犬目線で撮影されたドキュメンタリー『ストレイ 犬が見た世界』(原題「STRAY」)が、3月18日より公開。自身も保護犬を家族として迎え入れるなど保護活動を行っている女優の二階堂ふみがナレーションを担当した予告編映像が完成した。
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解禁された予告編は、街を自由に歩き、駆け回る犬たちの姿で幕を開ける。レストランや公園、ボスポラス海峡の砂浜…。路面電車や渋滞する車道もものともせず、殺処分ゼロの国トルコ・イスタンブールで10万匹以上の野良犬たちがごく自然に人間との共存生活を送っている様子が、二階堂の優しいナレーションで紹介されていく。「美しい犬だ」と街の人々から一目置かれている主人公の犬ゼイティン、人懐っこい犬ナザール、愛らしい子犬のカルタル、犬たちの面倒を見ようとするシリア難民の少年たち…犬の目線の高さで撮影された驚きの映像で映し出される愛に満ちた世界とは…? ローマ時代から数千年にも渡って西洋と東洋の接点となってきた、世界遺産も数多く存在する異国情緒たっぷりの街イスタンブールの風景からも、本編への期待感が高まる予告編映像になっている。
本編をいち早く鑑賞した二階堂からは、「犬の目線に近いローアングルでの撮影をされているので、たくさんの新しい発見があったり、犬に対するナチュラルな愛情にあふれています。トルコでは、犬が自由に街にいるのが当たり前の生活。“人間以外の動物もここで生活しているんだ”ということが前提のコミュニティが作られているのが、とても素敵だと思いました」と絶賛するコメントが到着した。
また、本作で描かれる犬と人間との関係や、二階堂自身が考える犬と人間の理想の関係について「外にいる犬たちは、過酷な環境の中でも、彼らの意思でそこにいる。その姿はかっこいいし、逞しい。人間のエゴや価値観だけで動物への接し方を決めず、国がちゃんと犬の尊厳も大事にしているのは、素晴らしいことだと思います。私たちも、こんな風に人間以外の動物の命に対してもっとリスペクトを持ち、それを前提にした社会基盤を作っていけたらと思います。“どうすればもっと寛容な社会になるのか?”。この映画を見れば、その問いへのヒントをもらえるかもしれないですね」と語った。
北米を代表するドキュメンタリー映画祭の1つ、Hot Docs カナダ国際ドキュメンタリー映画祭で最優秀国際ドキュメンタリー賞を受賞し、動物と人間の関係性を新たな視点でとらえた本作。ほぼ全編に渡って犬の目線と同じローアングルで撮影され、地上を視覚的、聴覚的に再構成し、高性能カメラが半年間追いかけた先の知られざる世界とは? 犬と人間の絆が感動を呼ぶこのドキュメンタリーに注目だ。
映画『ストレイ 犬が見た世界』は3月18日より全国公開。
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