ほのぼのしながらもどこか幻想的なシーン公開!
笠松将主演の『リング・ワンダリング』が2月19日より順次公開される。第52回インド国際映画祭(ゴア)コンペティション部門では、最高賞である金孔雀賞(ゴールデン・ピーコック・アワード)を受賞した本作品。この度、阿部純子演じるミドリの父親役で登場する安田顕の本編映像が公開された。
・笠松将×阿部純子、東京の土地に眠る幻想譚を描く/映画『リング・ワンダリング』予告編
漫画家を目指す草介は、絶滅したニホンオオカミを題材に漫画を描いているが、肝心のオオカミをうまく形にできず前に進めない。そんなある日、バイト先の 工事現場で、逃げ出した犬を探す不思議な娘・ミドリと出会う。転倒しケガをした ミドリを、彼女の家族が営む写真館まで送り届けるが、そこはいつも見る東京の 風景とは違っていた……。草介はミドリとその家族との出会いを通じて、その土地 で過去に起きたことを知ることになる。
今回、笠松将演じる主人公の草介が出会った不思議な娘・ミドリの家で、家族団欒に混ざり「どじょう鍋」をつつくシーンの本編映像が公開された。
東京の下町にある、古い家屋の茶の間に通された草介は、家族団欒の夕食に招かれ、久々だという「どじょう鍋」をご馳走になる。食べたことのないどじょうに、なかなか手を出せない草介だったが、安田顕演じる父・青一に「美味いぞ。夏が旬っていうけど、泥鰌(どじょう)掘る、は冬の季語にもなってるくらいでな。冬眠しているやつを泥から掘り出すんだ。脂が乗ってて、骨も柔らかい」と勧められ、意を決して口にする。思いがけず「美味いです」と答える草介に、すかさず青一は「だろ?!」と得意げな表情を見せる。母親役の片岡礼子、娘・ミドリ役の阿部純子も、湯気のたつ鍋を置いたちゃぶ台を囲み、なんとも温かい気持ちになる場面だ。
安田と共演した笠松は、「撮影中は何か盗めるものはないかと、安田さんの立ち振る舞いを見ていました。安田さんは監督とも話し合われて意図を汲み、すぐに自分の演技に取り込んでいたり、自分の中から生まれた感情をこれ以上ない形で表現されていたりと、勉強になることが多かったです」と、演じながらも安田の演技にすっかり魅了された様子。
娘・ミドリ役の阿部は、「たった一言のセリフだけでもそのキャラクターの物語が透けて見えてくるというか、立ち振る舞いやミドリに見せる背中から役柄の重みを感じました」と、家族としてその後ろ姿を、尊敬の眼差しで見つめたようだ。
金子雅和監督も「ミドリの父・青一には、重みと温かさを併せ持つ役者さんの存在が必須でした。 撮影後、安田さんは『この映画の脚本は、すべての台詞に意味がある』と仰いましたが、 さり気ないお芝居ひとつひとつが、映画全体を根っこのように支えて下さったと感じています」と、 安田の存在感を絶賛した。
映画『リング・ワンダリング』は、2月19日より順次公開。
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