「1日の稼ぎはTシャツ2枚分」ファストファッション業界を支えるバングラデシュの過酷な縫製工場…自由のために女性たちが立ち上がる

#バングラデシュ #メイド・イン・バングラデシュ #労働 #女性 #実話 #社会問題 2022.02.07

ルバイヤット・ホセイン監督の最新作『メイド・イン・バングラデシュ』が4月16日より全国順次公開される。今回、予告編が公開された。

バングラデシュの気鋭監督が実話を元に完成させたヒューマンドラマ

本作は、過酷な現場で働き、家族を養う女性たちが環境を改善すべく立ち上がる姿を描いたヒューマンドラマだ。

世界の繊維産業を支えるバングラデシュ。その中でも大手アパレルブランドの工場が集まるのが首都ダッカだ。国内の縫製工場労働者の80％が女性で平均年齢は25歳。衣料品工場で働くシムは、厳しい労働環境にあえぐ同僚たちと労働組合を結成すべく立ち上がる。工場幹部からの脅し、夫や仲間の反対に遭いながら労働法を学び奮闘する…。

バングラデシュ独立戦争下で敵兵と恋に落ちた女性を描いた『Meherjaan』（11年）、タゴールの詩を背景に葛藤する女性を描いた『Under Construction』（15年）が各国の映画祭で高く評価された、バングラデシュの気鋭ホセイン監督。本作は、待望の日本初公開作であり、3年以上のリサーチを経て、10代半ばからバングラデシュの労働闘争に関わってきたダリヤ・アクター・ドリの実話を元に完成させたヒューマンストーリーだ。陰影のある美しい映像は、マノエル・ド・オリヴェイラ監督の『アンジェリカの微笑み』（10年）などで知られるサビーヌ・ランスラン。

今回公開された予告編は、縫製工場で黙々とミシンを縫い続ける女性たちのシーンから始まる。女性の、Tシャツを持ちながら「1日何枚作ってる？」の問いに「1650枚」と答える主人公・シム。すると女性は、「あなたたちのひと月の稼ぎはこのTシャツ2、3枚分」と過酷な現実を突きつける。低賃金で厳しい労働を強いられる過酷な状況が伝わってくる場面だ。

その後、上司と思われる男性に「失せろ」と言われても「残業代払え！」と訴え、「やめとけ、捕まるぞ」と言われながらも法律を学び始めるシム。立ち上がり、戦い始めた女性たちは果たして自由を手に入れられるのか…この先の展開が気になる予告編となっている。

この女性たちの生きる力にあふれた本作。今後の続報にも注目だ。

『メイド・イン・バングラデシュ』は4月16日より全国順次公開。

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