母親に「わがままを言わないところ」を褒められて育った女、わがままを言いたい男との関係を断ち切れない…
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「ReallyLiKeFilms SHOWCASE」第一弾である矢野瑛彦監督作『yes.yes,yes』と『pinto』が3月25日より公開される。今回、予告編が公開された。
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気鋭の新人監督を発掘する「ReallyLikeFilms SHOWCASE」第1弾は矢野瑛彦監督
「ReallyLikeFilms SHOWCASE」は、これまでトルコのカアン・ミュジデジ『シーヴァス』(15年)、フランスのカテル・キレヴェレ『あさがくるまえに』(17年)、中国のビー・ガン『凱里ブルース』(20年)/『ロングデイズ・シャーニーこの夜の涯てへ』(20年)、韓国のキム・チョヒ『チャンシルさんには福が多いね』(21年)など、海外の新人監督の優れた作品の発掘に注力してきたリアリーライクフィルムズが、『オーファンズ・ブルース』(19年)や『血筋』(20年)、『WHOLE』(21年)など日本のインディーズに特化した映画の配給で先鋭的な活動を続けているアルミードと強力タッグを組み、まだ商業公開の目処が立っていない自主制作作品をピックアップ。気鋭の新人監督を発掘、劇場公開する企画だ。
同企画の第1弾として選ばれたのは、宮崎出身の矢野監督の作品。短編映画『賑やか』(17年)が札幌国際短編映画祭、ジャパンパノラマ部門に入選。その後も国内外問わず監督作が多数の映画祭で上映されるなど、高い評価を獲得している新進気鋭の映画監督だ。
今回上映されるのは、矢野監督作品長編2作品。昨年、大阪アジアン映画祭で上映され、大きな反響を喚んだ『yes.yes,yes』は、余命宣告を受けた母親の喪失を怖れる主人公の青年の、人の“生”そのものへの疑問が、思春期特有の感情を通して荒々しく表現されていく。
一方『pinto』は、「あなたの良いところはわがままを言わないところ」と母親から言われて成長してきた若い女性が、「わがまま言っていい?」と言って寄って来た男との関係をたち切れずにいる、その日常をリアルに活写する。
いずれも、若かりし頃のカサヴェテスを彷彿とさせる、不器用な人間たちの内面の葛藤と魂の静かな叫びを、俳優の肉体を通して表現していくスタイルが、矢野瑛彦監督の真骨頂と言える。さらに今回の矢野瑛彦監督作品選では、上記長編に作品に加え、短編『賑やか Neon City』も同時上映されるので、こちらも注目だ。
『yes.yes,yes』と『pinto』は3月25日より全国順次公開。
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