BLM運動に至るまでの長い“戦い”…ロンドンのカリブ系コミュニティの人種差別の知られざる史実とは
#BLM#ジョン・ボイエガ#スティーヴ・マックイーン#スモール・アックス#マラカイ・カービー#レティーシャ・ライト#人種差別#黒人差別
『それでも夜は明ける』(14年)のスティーヴ・マックイーンが初めて挑んだTVシリーズ『スモール・アックス』(全5話)が、3月29日からスターチャンネルEXにて独占配信、BS10スターチャンネルでは4月19日より日本独占放送される。今回、予告映像が公開された。
・「政府に立ち向かった彼女はヒーロー」時代の危機訴える監督が呼びかけるメッセージとは?
ロンドンでの人種差別を“カリブ系黒人”という視点で描く
本作は、俊才スティーヴ・マックイーン監督が、自身のルーツであるイギリスのカリブ系移民コミュニティにスポットライトを当て、1960~80年代のロンドンを舞台に、カリブ系黒人住民たちの人生の喜びと哀しみ、自らの運命を変えようと苦悩し格闘した人々の姿を、5本の“映画”で綴ったアンソロジー・シリーズ。カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクションに2本(第1話『マングローブ』&第2話『ラヴァーズ・ロック』)が選出されて大きな話題を呼び、2020年11月にBBCで放送が開始されるや大絶賛を浴び、その後、さまざまな賞レースを席巻して世界規模の注目を集めることとなった。
イギリスのカリブ系黒人が経験してきたこれまであまり語られなかった史実を、ジョン・ボイエガ(『スター・ウォーズ』シリーズ)、レティーシャ・ライト(『ブラックパンサー』)、マラカイ・カービー(ドラマ『DEVILS~金融の悪魔』)ら実力派が熱演。第1話『マングローブ』で反人種差別運動家を熱演したマラカイ・カービーは英国アカデミー賞(BAFTA)テレビ部門で最優秀助演男優賞を受賞、第3話『レッド、ホワイト&ブルー』の主人公を演じたジョン・ボイエガはゴールデン・グローブ賞で最優秀助演男優賞を受賞した。さらに、往年のベテラン俳優やまだ機会に恵まれていない若手黒人俳優にチャンスを与えたいという監督の意向で、無名の若手俳優たちを多数起用。キャスティング・ディレクターを務めたゲイリー・デイヴィは、製作の裏方を表彰する英国アカデミー賞(BAFTA)テレビ技能部門でキャスティング賞の受賞に輝いた。
今回公開となった予告映像では、カリブ系黒人らの楽しげな歌声と対照的に、政府や警察に向けて拳を突き上げ意見を主張する姿が印象的だ。その中でも「彼らは新しいタイプの人たちだ」「犠牲者ではなく主人公にならなきゃ」「集団になればチャンスがある」など、現代に生きる我々からするととても胸を苦しくさせるセリフが目立つ。後世に残すべき”傑作”を予感させる、痛烈な予告映像となっている。
“BLM(ブラック・ライブズ・マター)”の叫びが世界を揺るがす今、絶対に見逃せない、鋭い社会的メッセージとエンタテインメント性を備えた一級作品。配信開始を楽しみに待とう。
『スモール・アックス』(全5話)は3月29日からスターチャンネルEXにて独占配信、BS10スターチャンネルでは4月19日より日本独占放送される(4月16日より字幕版第一話を先行無料放送)。
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