公開から3年、再び映画館が“主戦場”に! いまだ燻り続ける慰安婦論争の“あるカラクリ”を明らかに

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出演者の一部から上映禁止や計1300万円の損害賠償を求める訴えが起こされた“問題作”

衝撃の劇場公開から3年、ドキュメンタリー映画『主戦場』が4月にアンコール上映されることが決定。予告編が公開された。

2019年4月より劇場公開され話題となったミキ・デザキ監督『主戦場』。映画公開後に出演者の一部がデザキ監督と配給会社の東風に対して、映画の上映禁止や計1300万円の損害賠償を求める裁判を起こし、その影響から2019年秋の「KAWASAKI しんゆり映画祭」で上映が一時は中止されそうになるなど、話題に事欠かない“問題作”として知られることになった作品だ。

2022年1月27日、東京地方裁判所によって原告らの訴えがすベて棄却されると、本作品を「また見たい」「DVD化してほしい」「配信してほしい」といった声が配給会社に多く寄せられ、待望の劇場アンコール上映が決定した。公開から3年、再び映画館のスクリーンが“主戦場”になる。

ネトウヨからの度重なる脅迫にも臆せず、彼らの主張にむしろ好奇心を掻き立てられたというデザキ監督は、日本人の多くが「もう蒸し返して欲しくない」と感じている慰安婦問題の渦中に自ら飛び込んでいった。慰安婦たちは「性奴隷」だったのか? 「強制連行」は本当にあったのか? なぜ元慰安婦たちの証言はブレるのか? そして、日本政府の謝罪と法的責任とは……?

次々と浮上する疑問を胸にデザキは、櫻井よしこ(ジャーナリスト)、ケント・ギルバート(カリフォルニア州弁護士/タレント)、杉田水脈(政治家)、渡辺美奈(女たちの戦争と平和資料館)、吉見義明(歴史学者)、中野晃一(政治学者)、ユン・ミヒャン(韓国挺身隊問題対策協議会)、パク・ユハ(「帝国の慰安婦」著者)など、日・米・韓のこの論争の中心人物たちを訪ね回った。

さらにデザキは、おびただしい量のニュース映像と記事の検証と分析を織り込み、イデオロギー的にも激しく対立する主張の数々を小気味よく反証させ合いながら、精緻かつスタイリッシュに一本のドキュメンタリーに凝縮していく。そうして完成したのが、映画監督デザキのデビュー作『主戦場』だ。

映画はこれまで信じられてきたいくつかの「物語」にメスを入れ、いまだ燻り続ける論争の裏に隠された“あるカラクリ”を明らかにしていくのだが——それは、本作品が必見である理由のごくごく一部に過ぎない。

『主戦場』は2022年4月にアンコール上映される。