ソフトバンクCM「白戸家」山内ケンジの長編4本目
山内ケンジ監督・脚本の『夜明けの夫婦』が、7月22日より全国順次公開される。これに先駆けて予告編が公開された。
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コロナ禍もようやく一応の終焉を迎え、町行く人々の口元にもマスクが目立たなくなってきた。さらは夫、康介の家で康介の両親と一緒に暮らしている。さら夫婦にはまだ子どもはいない。ある日、義理の母が「そろそろ子どもは? 作らないの?」と遠慮がちに聞いてきた。遠慮がちに聞かれたのはもうこれで何度目であろう。
しかし、パンデミックの間、さらと康介は、今までよりもはるかに長くこの家に居たのに、すっかりセックスレスになっていた。なおかつ、さらは最近、康介に女がいることに気がついていた。さらは、夜中にコンドームを捨てた。
一方、義理の母・晶子は、コロナによって年老いた母を亡くしたこともあり、命について深く考える毎日。どうしても孫の顔を見たいという欲求で精神的に不安定になっていた。
この映画は、第22回東京フィルメックス「メイド・イン・ジャパン」部門出品作品。コロナ禍が終息を迎えた後の日本を舞台に、夫の両親と同居し、孫を持つことを強く望む姑のプレッシャーに晒されながら生活する夫婦の姿を描く。
監督・脚本を務めるのは、ソフトバンクモバイルのCM「白戸家」を手がけ、演劇プロデュースユニット“城山羊の会”の劇作家・演出家として第59回岸田國士戯曲賞を受賞した山内ケンジ。『友だちのパパが好き』(15年)『At the terrace テラスにて』(16年)に続く、長編4本目の監督作品である。
主人公のさらが義理の母に「赤ちゃんはその後?」と問い詰められる場面から始まる本予告では、家族の人間模様が映し出される。さらとはセックスレスだが浮気をしている夫、無関心を装いながら息子夫婦の性生活に興味を持つ舅、コロナで母を亡くし孫の誕生を望み精神的に不安定になっていく姑。そして、プレッシャーに晒され「子ども欲しくないでしょ?」「私がいけないんでしょ」と言葉を漏らすさら。
劇中でも流れる「夜明けのうた」(唄:宮内良)にのせて、痛切だがどこか可笑しく、それぞれの抱える問題が炙り出されていく。
『夜明けの夫婦』は7月22日より全国順次公開される。
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