ガザ地区のイメージは「紛争地」、だけど実際は…？私たちの知らないガザの素顔に迫るドキュメンタリー

#ガザ素顔の日常 #ガザ地区 #ドキュメンタリー #戦争 #紛争地域 2022.05.30

私たちの知らない“ガザ地区”を発見するドキュメンタリー映画『ガザ素顔の日常』が7月2日より全国順次公開される。今回、予告編が公開された。

気候は温暖、花やイチゴの名産地でビーチには老若男女が訪れる…その一方で

ガザ地区と聞いたら、どんな場所をイメージするだろうか？「世界で最も危険な場所」「紛争地」「ミサイル」「戦車」など危険な戦争のイメージを思い浮かべるのではないだろうか。この映画では、そんなガザの全く違う一面を発見できるドキュメンタリーだ。

穏やかで美しい地中海に面しているガザの気候は温暖で、花やイチゴの名産地。若者たちはサーフィンに興じ、ビーチには老若男女が訪れる。海辺のカフェの飛び切りハイテンションな店主に朝会えば、間違いなく誰もが幸せな一日を過ごせるはずだ。他にもタクシー内で歌う人々やあふれる思いを叫ぶ若いラッパーに、妻が3人、子どもが40人いる漁師のおじいちゃんが登場するなど個性豊かな土地だ。

しかし現実は過酷だ。東京23区の6割ぐらいの狭い場所にパレスチナ人約200万人が暮らすガザの住民の約7割が難民で貧困にあえいでいる。イスラエルはガザを壁で取り囲むのみならず、2007年以後は物資や人の移動も制限する封鎖政策を続けており、陸も海も空も自由が奪われたガザは「天井のない監獄」と呼ばれる。

2014年と2018年の戦争では、多数の学校、病院、家屋、発電所などが破壊され、多くの命も失われるなど、ここには命の保証もない。それでも日常を力強く生きようとする人々がいる。19歳で現実逃避するためにチェロを奏でるカルマは海外留学して国際法や政治学を学びたいと考えている。14歳のアフマドの夢は大きな漁船の船長になり兄弟たちと一緒に漁に出ることだ。「欲しいのは平和と普通の生活」。ガザの人々は普通の暮らしを今日も夢見ている。

今回、本作の予告編が公開された。そこに広がるのは、楽しそうに日常を送るガザの人たちの姿。海で泳ぎ、楽しそうに踊る人々の姿を見ていると、この場所が紛争地域であることを忘れてしまいそうになるほどだ。しかし、予告編の後半には空襲に逃げ惑う子どもたちや、燃える街並みも映し出される。日常と戦争という非日常が混ざり合う、ガザのリアルが見られる映像になっている。

『ガザ素顔の日常』は7月2日より全国順次公開。

#ガザ素顔の日常 #ガザ地区 #ドキュメンタリー #戦争 #紛争地域