引きこもり、窒息しそうな社会を描いた”行先不明”なロードムービー!

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映画『にわのすなば GARDEN SANDBOX』

アルバイトの面接で知らない町についた主人公は…。

黒川幸則監督最新作『にわのすなば GARDEN SANDBOX』が2022年に公開される。この度、特報映像と共に黒川監督のコメントも到着した。

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『にわのすなば』は、東京多摩市でインディペンデント映画の上映やシネクラブを続けるカフェバー・キノコヤが製作した第一回作品。

友だちの誘いで知らない町にアルバイトの面接に訪れたサカグチは、理不尽な仕事を断って家に帰ろうとするが、なぜかすんなり帰れずに、町をさまよい謎めいた出会いと別れを繰り返す……。そんな<行先不明>のロードムービーだ。

引きこもり・自粛をせざるを得ない窒息しそうな社会から逃れ、たとえ無職で手ぶらでも、他者と共に愉快なひと時を過ごす、この映画はそんな時間を描き出す。

出演は、カワシママリノ(『ふゆうするさかいめ』)、村上由規乃(『オーファンズ・ブルース』『ロストベイベーロスト』)ら、現在、インディペンデント映画で活躍する俳優たちに加え、キノコヤに集う新谷和輝、遠山純生といった映画評論家・研究者が、黒川監督たっての希望で出演している。そこに柴田千紘、西山真来、佐伯美波、中村瞳太、そして日活ロマンポルノ出身の風祭ゆき(『セーラー服と機関銃』)らが脇を固める。

そしてこの度、本作品が、第33回マルセイユ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門に正式出品された。

マルセイユ国際映画祭は、地中海に面したフランス第2の都市マルセイユで、ジャンルの垣根を超えた多彩なプログラムを行うことで知られる映画祭。昨年、杉田協士監督作『春原さんのうた』が、日本映画史上初のグランプリの他、俳優賞(荒木知佳)、観客賞と、三冠に輝く快挙を達成したことも話題となった。今年は7月5日から11日まで開催される。

本ニュースに合わせ、特報も公開された。

また、正式出品の朗報を受け、黒川幸則監督が心境を語った。

「これは迷子になった人たちのコメディです。道に迷って人と出会い、友達とはぐれて新しい友達と出会い、知らない町を行き当たりばったりに歩き回って、拾い集めたものを空っぽの箱に入れてるうちに、ふと自分がどこでもない場所に立ってるのに気付く。そんな感覚。早く家に帰りたい気持ちはあるけれど、でもまだ何かが起きる時を待っている。そんな旅の中間報告、絵葉書あるいは投瓶通信のような 69 分です。マルセイユにも漂着するでしょうか。ご笑覧下さい」

受賞発表は7月11日となる。

『にわのすなば GARDEN SANDBOX』は、2022年にポレポレ東中野で公開される。