元ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンに密着した初のドキュメンタリー

元ビーチ・ボーイズのブライアンに密着した初めてのドキュメンタリー映画『ブライアン・ウィルソン/約束の旅路』が、8月12日より全国ロードショーとなる。今回、本作の予告編が解禁された。

・ビートルズからビーチ・ボーイズ、そしてクリームへ…大物ミュージシャンが振り返るあの名曲のルーツ

「サーフィン・U.S.A.」「グッド・バイブレーション」「神のみぞ知る」、そして名盤「ペット・サウンズ」「スマイル」。他の追随を許さない、聴く者の心を撃ち抜く歌唱と旋律の美しさ。

音楽の神に愛されたビーチ・ボーイズの創設メンバー、ブライアン・ウィルソン。その輝かしすぎる栄光の日々の裏で、稀代の天才ソングライターが抱えていた哀しくも壮絶な真実とは? 人生の喜びと悲しみを振り返り、秘められた想いが今、“天才”自身の言葉によってつむがれる。

元ローリング・ストーン誌のベテラン編集者のジェイソン・ファインとともに、幼少期に過ごした家や「サーフィン・サファリ」のジャケット写真が撮影されたパラダイス・コーブなど、ゆかりの西海岸の街をめぐっていく。ホームビデオやレコーディング風景などの貴重なアーカイブ映像とともに、3年間で70時間以上にわたるインタビュー撮影で語られるのは、プレッシャーに苛まれ陥った薬物中毒、自由と金銭を奪われ続けた精神科医との関係、そして亡くなってしまったかけがえのない兄弟への確執と愛情。

それでもブライアンには音楽があった。音楽が彼を世に導き、最悪の環境から救い出した。そして、家族とともに人間的な復活を遂げた。波乱万丈な人生を送り、生きる喜びをシンプルに表現し続けたブライアンの軌跡を辿る旅路の果てに見えた素顔とは?

解禁された予告編映像では、名曲「グッド・バイブレーション」の調べとともにビーチ・ボーイズ時代の貴重なアーカイブ映像が映し出される。エルトン・ジョンが「別世界にいざなってくれた」と思い語り、ブルース・スプリングスティーンが「彼を超える人はまだいない」と賞賛する。

そして音楽プロデューサーでブルーノート社長のドン・ウォズや、先日急逝したフー・ファイターズのドラマー、テイラー・ホーキンスら音楽界の重鎮たちが、ビーチ・ボーイズへの愛とブライアンの魅力を語る。

その一方、こうした賞賛の合間に「人生の苦しみ」「心の中の闇」「苦難の連続」といったコメントが並んでおり、ブライアンの波乱万丈な人生を伺わせる。単なるロック界の成功者の記録ではなく、家族とともに人間的な復活を遂げたひとりの男の勝利をも描いた作品であることを予感させる。

『ブライアン・ウィルソン/約束の旅路』は8月12日より全国公開される。

INTERVIEW