ギレルモ・デル・トロが「神だ」と崇める巨匠が30年の時をかけたストップモーションアニメの最高傑作

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スティーヴン・スピルバーグが「人生にはフィル・ティペットが必要だ」と評し、ギレルモ・デル・トロが「巨匠であり、師であり、神だ」と崇める〈特殊効果の神〉フィル・ティペット。彼の監督作で、ストップモーション・アニメの最高峰とも言うべき映画『マッドゴッド』の予告編が解禁となった。

[動画]ギレルモ・デル・トロが崇める“特殊効果の神”が手がけた驚異のストップモーションアニメ/映画『マッドゴッド』予告編

手作りの特殊効果からCGの時代に変わり一度はオワコン化

フィル・ティペットは、『スター・ウォーズ』『ロボコップ』『スターシップ・トゥルーパーズ』など、誰もが知る名作の特殊効果を手掛け、アカデミー賞を2度受賞。その後のSF作品に計り知れない影響を与えた巨匠であり、ハリウッドの歴史の一端を担う人物だ。

本作『マッドゴッド』は、そんなティペットが今から約30年前、『ロボコップ2』(90年)の撮影後にアイデアが閃き、地道に製作を続けていた作品。だが、『ジュラシック・パーク』(93年)で時代が転換期を迎え、ティペットの代名詞である手作りの特殊効果から、CGを駆使したVFX(視覚効果)の時代へと移行。「俺の仕事は絶滅した」とプロジェクトは中断された。

それから20年後。ティペット・スタジオの若きクリエイターたちが倉庫を掃除しているときに奇跡的に当時のセットを発見し、彼らの熱望により企画が再始動したという。

さらに、クラウドファンディングで世界中のファンからの応援も集まり、2021年シッチェス映画祭で上映されるや、「世紀の傑作」(IndieWire)、「こんな映画はかつてなかった」(Los Angeles Times)などと絶賛される。

この映画で、「天国よりも地獄に惹かれる」と語る天才ティペットの潜在意識から溢れ出したのは、かつて誰も見たことのない暗黒世界。孤高のアサシンが荒廃した地底に潜り、拷問された魂、老朽化した地下壕、うごめく不気味なクリーチャーたちの間をめぐっていく。

また、『レポマン』や『シド・アンド・ナンシー』で知られるアレックス・コックス監督が、人類最後の男「ラストマン」に扮して出演。地獄の向こう側の狂気に到達したとき、あなたは何を目撃するのか?

映画『マッドゴッド』は2012年12月2日より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開となる。

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