慰安婦は「性奴隷」だったのか? 燻り続ける論争の裏に隠された“あるカラクリ”
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出演者の一部が監督と配給会社に映画の上映禁止と損害賠償を求めた“問題作”
2019年4月より劇場公開されて話題となったミキ・デザキ監督の慰安婦問題に迫るドキュメンタリー映画『主戦場』。デジタル配信中の同作より、予告編を紹介する。
本作は、日系アメリカ人のミキ・デザキ監督による慰安婦問題に迫るドキュメンタリー映画。映画公開後に出演者の一部がデザキ監督と配給会社の東風に対して、映画の上映禁止や計1300万円の損害賠償を求め裁判を起こし、その影響から2019年秋の「KAWASAKI しんゆり映画祭」で本作の上映が一時は中止されそうになるなど、話題に事欠かない“問題作”としても知られることになった。
慰安婦たちは「性奴隷」だったのか? 「強制連行」は本当にあったのか? なぜ元慰安婦たちの証言はブレるのか? そして、日本政府の謝罪と法的責任とは? 次々と浮上する疑問を胸にデザキ監督は、櫻井よしこ(ジャーナリスト)、ケント・ギルバート(カリフォルニア州弁護士/タレント)、杉田水脈(政治家)、渡辺美奈(女たちの戦争と平和資料館)、吉見義明(歴史学者)、中野晃一(政治学者)、ユン・ミヒャン(韓国挺身隊問題対策協議会)、パク・ユハ(「帝国の慰安婦」著者)など、この論争に関わる日・米・韓の中心人物たちを訪ね回った。
さらにデザキ監督は、おびただしい量のニュース映像と記事の検証と分析を織り込み、イデオロギー的にも激しく対立する主張の数々を小気味よく反証させ合いながら、精緻かつスタイリッシュに一本のドキュメンタリーに凝縮していく。そしてこれまで信じられてきたいくつかの「物語」にメスを入れ、いまだ燻り続ける論争の裏に隠された“あるカラクリ”を明らかにしていくのだが——それは、本作が必見である理由のごくごく一部に過ぎない。さて、主戦場へようこそ。
予告編はケント・ギルバートが「性奴隷ではなく、売春婦でした」と語る場面から始まる。さらに韓国でのデモ、アメリカのニュース映像などが続き、慰安婦問題の現状を伝える。最後に登場する櫻井よしこは、「とても複雑なので…」と口を濁すが、普段は雄弁な彼女が慰安婦問題の何に対して言いよどむのか?
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