1993年の釜山を舞台にしたヤクザたちの血で血を洗う激しい抗争
ベストセラー作家チョン・ミョングァンの監督デビュー作となる韓国ノワール最新作『野獣の血』。極道たちの壮絶な末路を描く本作より、予告編を紹介する。
・鬼と呼ばれた殺し屋 vs 獣と化した弟分! 兄弟分同士の血で血を洗う抗争を描いた韓国ノワール
原作は、「設計者」「キャビネット」の翻訳版が日本でも出版されている作家キム・オンスの傑作ノワール小説。韓国公開時に初登場1位を記録した本作は、1990年の盧泰愚(ノ・テウ)大統領による犯罪組織一掃政策「犯罪との戦争」を背景に、裏社会の深い闇の世界に生きるヤクザたちを描く。
1993年、春。養護施設出身で札付きのワルだったヒスは、釜山港の外れにある街クアムを牛耳るソンに拾われ、その右腕として一帯を仕切っていた。クアムは海水浴場に観光ホテル、屋台に風俗店しかない小さな港だが、その利権を狙う奴らがしのぎを削っていた。
一方、クアムに目を付けたヨンド派は、ヒスと共に施設で育った親友チョルジンを使い、ヒスを懐柔しようとしていた。だが、ヤクザ稼業に嫌気がさしていたヒスはソンのもとを訪れ、組織を抜けたいと告げるが——。
主演を務めるのは、『善惡の刃』(17年)『偽りの隣人 ある諜報員の告白』(20年)で人間味の溢れる役を好演したチョン・ウ。『箪笥』(03年)『殺人の疑惑』(13年)のベテラン俳優キム・ガプス、NETFLIXドラマ『悪霊狩猟団:カウンターズ』で知名度急上昇のイ・ホンネらが脇を固める。
予告編は、裏社会で生きるヒス(チョン・ウ)が、血で血を洗う激しい抗争の中に身を投じる姿を、韓国ノワールの真骨頂ともいえる容赦ない描写で描き出す。人間味溢れる役柄を演じることが多かったチョン・ウだが、欲望渦巻く港町で“野獣”のごとく暴れまわり、新境地を切り開いた。
『野獣の血』は2023年1月20日より全国公開。
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