孤独な少年少女の“闇の逃避行”描く『依存魔』予告編

#ファブリス・ドゥ・ヴェルツ#ベルギー#依存魔

(C) PANIQUE 2019 - SCOPE - RTBF - FWB - THE JOKERS FILMS - SAVAGE FILM

“ベルギーの闇3部作”の完結編となる新作映画『依存魔』が2023年1月に全国順次公開される。今回は、解禁された予告編を紹介する。

・ベルギーの闇3部作の第3弾! 『変態村』『地獄愛』に続く衝撃の闇がついに完結!

ベルギーのアルデンヌ地方を舞台に狂気の愛を描くトリロジー

ベルギーの闇3部作は、ベルギーのアルデンヌ地方を舞台に狂気の愛を描くトリロジー。なぜか必ず“グロリア”というキャラクターが登場し、ローラン・リュカがどこかに出演しているという共通項がある。 また、3作全てにおいてアメリカ映画からの影響が見られ、『変態村』ではトビー・フーパー監督の『悪魔のいけにえ』(74年)、『地獄愛』はレナード・カッスル監督の『ハネムーン・キラーズ』(70年)、そして本作『依存魔』はテレンス・マリック監督のデビュー作『地獄の逃避行』(73年)からの影響が感じられる。

(c) PANIQUE 2019 - SCOPE - RTBF - FWB - THE JOKERS FILMS - SAVAGE FILM

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本作を手がけたのは、豚の咆哮とともに人間の異常な愛と狂気を寓話的に描いた衝撃作『変態村』(04年)、実在した変態連続殺人鬼カップル、マーサ・ベックとレイモンド・フェルナンデスの関係性に着目し、強烈な愛の形を描いた問題作『地獄愛』(14年)で世界各地の映画祭を騒然とさせ、ヨーロッパ映画史にその名を刻まれることとなったファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督。

予告編は、編集担当者が2人のキャラクターに依存して編集したもの。少年ポールと少女グロリアが突然出会うシーンが描かれ、グロリアのきれいな瞳に吸い込まれそうになる一方で、彼女が精神的な問題を抱えていることが伺える。この予告、冒頭からすでに様子がおかしい。先生を突き落とし、病院を抜け出すポールとグロリア。彼らは森をひたすら走り、まるで周囲の大人たちから逃げるようにして闇の逃避行がはじまる。グロリアは「汚いブタよ!」と怒り叫び、時折見せる彼女の笑顔は不気味で仕方なく、彼らの行く先が大変心配になる…。また、本作の見どころでもあるポール役とグロリア役を演じる若手俳優、トーマス・ジオリアとファンティーヌ・アルドゥアン。彼らの、目つきと表情だけで複雑な心境を感じさせる演技からは始終目が離せない!「別れない。離れない。ずっと、愛してる」の依存度高めの強烈キャッチコピーとともにグロリアは不気味な笑顔を浮かべる…。彼らの救いのないような闇の逃避行、果たしてどのような結末が待っているのか。

『依存魔』は2023年1月27日より全国順次公開。