そっち方面では百戦錬磨の元ポルノスターも、就職活動では連戦連敗!? ネガティブさに向き合えない人間描く『レッド・ロケット』のほろ苦さ
ワケあり主人公が奮闘するコミカル演技は必見!
アカデミー賞®にノミネートされた『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』で全世界の映画ファンから熱狂的⽀持を集めたショーン・ベイカー監督の新作『レッド・ロケット』が、4⽉21⽇より公開される。この度、元ポルノスター・マイキーが街に繰り出し、なんとか職を得ようと苦戦する場面を切り取ったコミカルな本編映像が解禁となった。
・元ポルノスター演じるSavagesジェニー・ベス「一番大事なのは、自分の体に敏感になるということ」
・チビッコギャングたちの元気過ぎるNG&メイキング/映画『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』メイキング
意気込んだマイキーは近所のディスカウントショップや飲食店に片っ端から応募するが、17年間ロサンゼルスでポルノビデオに出演していた彼の履歴書には、一般的に”職歴”と呼べるものがない。そんな状況でも最初は事情を隠しあれこれ理由を付けて、人当たりの良さと得意のマシンガントークで面接を突破しようと挑んだマイキーだが、採用担当者には通用せず、次第に雲行きが怪しくなってくる。
そして、ついにしびれを切らした彼が発した「正直に言うよ」の一言。「オトナの映画に出てる」との衝撃の暴露に唖然とする採用担当者を前に、その場で自分の名前をネットで検索するよう促し、「2000本出演、受賞6回、ノミネート13回だ」と今度は経歴自慢が止まらなくなるマイキーであった。元ポルノ男優と聞いて男性スタッフにはややウケるものの、やはり採用となると難しいようだ。「あなたがいるとお客様が…」「上層部が…」「うちにはもったいない…」と気まずい雰囲気で濁され、面接はあえなく全滅。家に戻ると妻には呆れ顔で「生活保護を受けてよ」と一蹴されてしまう。
しかし、この自信過剰なナルシスト男がこのまま大人しくしているはずがない。自分を煙たがる妻や義母を見返すべく、家賃を稼ぐためマイキーは次に一体何をしでかすのだろうか…本編の続きが気になる映像となっている。
ショーン・ベイカー監督は「マイキーは子どもっぽい男で、自分の心を守るためにいろんなことを直視せずにいる。自分のネガティブな状況に向き合えないから、そうするしかない。すべてのことは他人のせいなんだ。そこにはたくさんの“アメリカ的”なものが見えるはず」と語っている。決して甘くはない現実もユーモアをたたえた独特の視点で描くショーン・ベイカー監督。ポルノ業界からはじき出されてもなお”ポルノスター”という元の肩書を捨てきれないこの主人公の物語はどこへ向かうのか、ぜひ注目したい。
映画『レッド・ロケット』は、4⽉21⽇より公開。
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