知られざるチリの負の歴史、拷問施設「コロニア・ディグニダ」の実話を映画化
悪名高い拷問施設「コロニア・ディグニダ」に迷い込んだ少年たちを描く映画『コロニアの子供たち』が、6月9日より全国公開されることが決定。本作よりポスタービジュアル&邪悪が支配する予告編を紹介する。
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洗脳、独裁、拷問、虐待──ナチス残党が築いたカルト。1989年、チリ。ピノチェト政権下で隠され続けた歴史を少年のまなざしが静かに暴き出す。
奨学生としてコロニア・ディグニダの学校に通い始めた12歳の少年パブロは、入学してすぐに集団を統治するパウル様の“お気に入り”に選ばれる。しかし、それは彼にとって地獄の日々への入り口だった。地域から隔離された謎の施設で遭遇する、あまりに不可解な出来事の数々。闇に触れた少年は、どのように現実と対峙するのか──。
1960年代初頭、ナチス残党がチリに設立した「コロニア・ディグニダ」(現在名:ビシャ・バビエラ)は、労働・秩序・清廉さといった“規範”をもとにした一見美しい共同体。しかし、その裏では独裁者パウル・シェーファーによって厳格に管理・支配されていた。
洗脳、武器の密輸、政治的反対派の拷問、殺人、児童虐待…。ピノチェト政権下において隠され続けてきた悪の代名詞は、近年エマ・ワトソン主演、フロリアン・ガレンベルガー監督『コロニア』(15年)や、クリストバル・レオン、ホアキン・コシーニャ監督のストップモーションアニメ『The Wolf House(英題)』(18年)でも題材とされてきた。
予告編は、主人公のパブロら少年たちが、コロニア・ディグニダの学校に入学するシーンから始まる。そして当時は珍しかったテレビを見たり、狩猟を学んだりする少年たちの姿が描かれるが、「この場所で人は拷問され行方不明になる」という台詞とともに、施設の異常さを伝えるシーンが続く。ここで一体なにが行われているのか?
『コロニアの子供たち』は6月9日より全国公開。
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