新時代アニマル・パニック・ホラー映画『キラー・ナマケモノ』公開決定
『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』(16年)『オペレーション・フォーチュン』(23年)の製作チームが贈る抱腹絶倒の新時代アニマル・パニック・ホラー映画『キラー・ナマケモノ』が公開決定。本作より、女子大生に悲劇が迫るティザーポスターと特報を紹介する。
・サメの時代は終わった!? 突然変異で生まれた人喰いカブトガニが引き起こす人類滅亡の危機
パナマの密林で捕獲され、密輸業者によりアメリカに連れてこられたナマケモノ。怪しいペット業者を人知れず血祭りにあげ、珍しい動物を飼ってSNSで人気者になろうと躍起になる女子大生エミリーに抱きかかえられ辿り着いたのは、大学の女子寮だった——。
紹介するティザービジュアルは、暗闇を背景にナマケモノの手だけが映し出されたデザイン。毛並みの良い手の先には鋭いカギ爪が生えており、カギ爪には血が滴っている。凶悪ぶりを予見させる一方、手の丸みや湾曲する爪にはどことなくペットらしい可愛らしさも感じさせる、ギャップのあるビジュアルに仕上がった。
特報映像では、パーティを開きバカ騒ぎする女子大生たちの姿と、彼女たちに忍び寄り危害を加えようとするナマケモノの様子が映し出される。ナマケモノの登場で女子大生たちは大興奮。皆に歓迎されたちまち人気者になるのだが、夜になると一転、美女がナマケモノのカギ爪の餌食に。とびっきりキュートなナマケモノがなぜ彼女たちを襲うのか、その後の展開に期待が膨らむ映像だ。
アニマル・パニック・ホラーの頂点が“サメ”であることに異論を唱える人はいるまい。サメ映画は本格派から珍品まで大増殖を続けており、すでに巨大な一ジャンルを形成している。しかし、ほかの動物はただ手をこまねいてサメの後塵を拝していていいものか? いや、そんなわけがない。アニマル・ホラー界に下剋上を起こすべく、惨劇のステージに新たな珍獣が踊り出た。のんびりした生態で愛される、ご存知“ナマケモノ”である。
生涯のほとんどを木の枝につかまって過ごすナマケモノは、凶暴性とはほど遠い動物だと思われがちだ。本作の脚本家のひとりブラッドリー・ファウラーは、もっともバカバカしいホラーを作ろうと思い立ち、もっともホラーらしからぬ動物としてナマケモノに白羽の矢を立てたという。
しかし、ナマケモノをナメたらいけない。ヤツらは木にぶらさがり続けられる強靭な腕力と、ウ◯ヴァリンも真っ青のカギ爪を持っている。怒らせたら絶対にヤバイ。しかも、ノロノロとしか動かないなんて誰が決めた? ナマケモノは敵を油断させるために、わざと実力を隠し、キュートに見せかけ、虎視眈々と爪を研いでいるかもしれないではないか。
そして、ついに覚醒したナマケモノが大暴れする舞台は、アメリカの女子大生が共同生活を送る女子寮。おりしも寮の会長を決める選挙戦の真っ只中。ビッチな現会長を引きずり下ろすべく、人気取りのマスコットとして連れてこられた野生のナマケモノが、ひとりまたひとりと美女たちを血祭りにあげ、寮は“殺戮の館”と化していく。
戦うのは人間VSナマケモノだけじゃない。人気と権力のシンボルであるティアラをめぐって、女子大生VS女子大生の骨肉バトルも繰り広げられるのだが、そこにはSNS依存へのガチな警鐘が込められていたり、さらりと野生動物の密猟や自然破壊を告発していたり、能天気なホラーコメディに社会派の目線を持ち込むマシュー・グッドヒュー監督の野心に驚きを禁じえない。
とはいえ、本作のナマケモノは、アニマトロニクスのパペットを5人の人形遣いが操作する人力勝負のアナログ手法。素朴で懐かしいほっこり感と、今の時代にノーCGの新鮮さとの合せ技で、見る者の思考力をガシガシ削りにくる。バカげた仰天展開&映像のオンパレードを目の当たりにして、果たしてあなたは真摯なメッセージを受け取ることができるのか? 観客に挑み、試し、恐怖と笑いの渦に叩き込む、アニマル・パニック・ホラーの突然変異をご堪能あれ。
『キラー・ナマケモノ』は4月26日より全国公開。
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