「男がバレエなんて…」ひたむきに踊る少年の姿が周囲を変えていく 不朽の感動作『リトル・ダンサー』が23年ぶりに公開
『愛を読むひと』『めぐりあう時間たち』のスティーヴン・ダルドリー監督デビュー作
スティーヴン・ダルドリー監督のデビュー作であり、世界中に笑いと涙と感動を巻き起こした青春ドラマ『リトル・ダンサー』が、『リトル・ダンサー デジタルリマスター版』として23年ぶりに劇場公開される。本作よりメインビジュアルと予告編を紹介する。
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本作は、少年ビリーが偏見や環境に負けず、夢に突き進む姿に多くの観客が胸を熱くした不朽の感動作。2000年9月にイギリス公開され、世界の映画祭で高い評価を受け1億ドル超えの大ヒット。日本でも2001年1月から公開されると、感動の渦を巻き起こした。
1984年、イングランド北東部の炭鉱町。母を亡くした11歳の少年ビリーは、炭鉱労働者の父に言われ、ボクシング教室に通わされている。ある日、偶然目にしたバレエ教室のレッスンに興味を抱いたビリーは、女の子たちに混ざってこっそりレッスンに参加するようになる。そしてビリーはバレエの先生ウィルキンソンによってバレエ・ダンサーとしての才能を見い出され、彼女の指導のもとでめきめきと上達していくが…。
監督を務めたのは、本作で長編デビューを果たしたスティーヴン・ダルドリー。『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(11年)『愛を読むひと』(02年)など上質なドラマの名手として知られ、本作から3作続けてアカデミー賞の監督賞・作品賞の候補となる快挙を成し遂げている。
バレエ・ダンサーを夢見る主人公ビリーを演じたのは、『ロケットマン』(19年)『異人たち』(23年)などで今や世界的な実力派俳優となったジェイミー・ベル。当時13歳だった彼は、2000人を超える候補者の中からオーディションで選ばれた。ビリーにとって踊ることは、自分を表現する手段。軽やかな動きでなく、力強く激しく「これが僕のバレエなんだ」と訴えてくるダンスシーンの数々は圧巻だ。さらに、世界的バレエ・ダンサーのアダム・クーパーが特別出演しているのも見逃せない。
音楽は70年代に一世を風靡したグラムロックのT・レックスによる名曲の数々や、ザ・クラッシュ、ザ・ジャムの人気曲などが使用され、ビリーの心に寄り添うように鳴り響き、見る者のすべての魂を揺さぶる。本作に深く感動したエルトン・ジョンが、ミュージカル化を熱望。今や大人気のミュージカル『ビリー・エリオット』が誕生した。
今回紹介する予告編では、バレエと運命的な出会いをした主人公ビリー(ジェイミー・ベル)がどんどんバレエにのめり込んでいき、「ロンドンのロイヤル・バレエ団で踊る」という大きな夢を抱き、ひたむきに邁進する姿が映し出されている。
町中をキラキラと弾ける笑顔で飛び回るやんちゃな11歳の主人公ビリーは、今まで見たこともなかったバレエの世界に一目惚れをする。毎日家族に内緒でバレエの基礎から回転までコツコツと練習を重ねる日々。しかし、父親に見つかり、「バレエなんて、男がやるものじゃない」と怒られてしまう。
なぜバレエをやってはいけないのかわからないビリーは、その後も親には内緒でウィルキンソン先生(ジュリー・ウォルターズ)の指導のもと、ダンスの才能を開花させメキメキと上達していく。真剣にバレエに打ち込むビリーの姿に、先生は「ロイヤル・バレエ学校を受験してみたら?」と提案するが、家族は猛反対。でもビリーは夢を諦めることなく、踊り続ける。その姿を見た父親は「ビリーには未来がある。俺だってあいつの夢を叶えてやりたい」と涙ながらに話し、次第に周囲も変化していく…。
また、メインビジュアルでは、「僕バレエ・ダンサーを夢見てはいけないの?」というコピーとともに、日本公開当時を思わせるチュチュを着た女の子たちの間にボクシンググローブとヘッドガードをつけた主人公のビリーが居心地悪そうにしている姿が印象的なものとなっている。
『リトル・ダンサー デジタルリマスター版』は10月4日より全国公開。
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