濱口竜介監督、友情の危うさ描く『HAPPYEND』に賞賛コメント「遥かな未来への予感を抱かせる」

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『HAPPYEND』
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独特なサウンドとエモーショナルな映像美で「友情の危うさ」描き出す本予告

空音央監督の長編劇映画デビュー作『HAPPYEND』より、独特なサウンドとエモーショナルな映像美で「友情の危うさ」を描き出す90秒本予告と、『ドライブ・マイ・カー』(21年)濱口竜介監督からの応援コメントを紹介する。

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本作は、短編映画『The Chicken』(20年)、コンサートドキュメンタリー映画『Ryuichi Sakamoto | Opus』(23年)で世界中の映画祭から注目を集めた新鋭・空音央監督の長編劇映画デビュー作。今月末から始まるヴェネツィア国際映画祭ではオリゾンティ・コンペティション部門への正式出品に加え、トロント国際映画祭、ニューヨーク映画祭、釜山国際映画祭への招待が決定している。

『HAPPYEND』

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XX年後のとある都市。変わりゆく社会の中で、変わらない友情を育んでいた幼馴染で大親友の高校生のユウタ(栗原颯人)とコウ(日高由起刀)は卒業を間近に控え、いつもの仲間たちと悪ふざけをしながら楽しく過ごしていた。ある日、2人が仕掛けたいたずらが学校中を巻き込んだ騒動に発展し、監視システムを導入する事態に。この出来事をきっかけに、アイデンティティと社会への違和感について深く考えるようになったコウと、仲間と楽しいことだけしていたいユウタは少しずつすれ違い始める…。

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今回紹介する90秒の本予告は、印象的なテクノサウンドが響くクラブシーンから始まる。主人公2人は大好きな音楽に身をゆだね、ふざけながらいつもの仲間たちと楽しく過ごす。いつまでも終わらないように思える幸せな時間が流れるが、学校の中庭に黄色い車がそびえ立った場面から、少しずつ不穏な空気が漂い始める。

コウに「普通の日本人とはデモグラフィックが違う」と言い放つ校長(佐野史郎)、AI監視システム、何かに弾圧される人々、ガタガタと揺れる学校。フィクションのはずなのに身近に感じざるを得ない未来の描写が、見る者の心をザワつかせる。「音楽以外のことも考えねぇの?」「お前のいう大事なことって何?」と、ついに2人は衝突し、これまで一緒に見ていた景色が少しずつずれ始めてきたことを予感させる。

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予告編の最後は「世界は変わっていくんだよ」というテキストと共にふざけあう後ろ姿が映し出される。果たして2人の選び取る未来は、“HAPPYEND”なのだろうか——。普遍的でありながらも、これまでに見たことのない切り口で”友情の危うさ”を描いた本作。今の世の中と地続きでありえるかもしれない未来を、独特のサウンドと圧倒的にエモーショナルな映像美で表現した青春映画の新たなる金字塔が誕生した。

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また、公開に先駆けて作品を見た『ドライブ・マイ・カー』『悪は存在しない』(23年)の濱口竜介監督から応援コメントが到着した。「見終えた後もずっと『HAPPYEND』の登場人物たちが自分の中を生きている」と若き才能たちへ賞賛の声を寄せた(全文は下記に記載)。コメントは90秒本予告にも収められている。

さらに、真っ直ぐにそびえ立つ黄色い車、クラブで楽しむユウタとコウの姿、赤いレーザーで囲まれる生徒たちなど、謎多き『HAPPYEND』の世界観が垣間見える場面写真11点も公開された。

■濱口竜介監督 応援コメント(全文)

見終えた後もずっと『HAPPYEND』の登場人物たちが自分の中を生きている。
遥かな未来への予感を抱かせる、空音央と若者たちの出発点。

『HAPPYEND』は10月4日より全国公開。

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