セットの製作費は約10億円! イケメンキャラ信一が物語の舞台となる魔窟・九龍城砦をガイド
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先週の興行成績は前週比110%という異例の盛り上がり
香港歴代No1大ヒットを記録、日本でもスマッシュヒット中のアクション映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』より、イケメンキャラ信一による幻の九龍城砦ツアー映像を紹介する。
・九龍城砦を取り巻く愛すべき男たち!『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』の城砦4人組メイキング
本作は、香港で広東語映画として歴代No1の動員数を記録し、社会現象を巻き起こしたアクション映画。製作費の1/6とも言われる5000万香港ドル(日本円=約10億円)をかけて制作された九龍城砦のセットも見どころの一つだ。また、本作第77回カンヌ国際映画祭ミッドナイト・スクリーンおよび、第37回東京国際映画祭で大喝采を浴び、先日発表になった第18回アジア・フィルム・アワード」でも見事9部門でのノミネートを達成した。
17日から日本全国にて公開を迎え、先週末にはアクション監督の谷垣健治が登壇するトークイベントが実施された。チケットは瞬時に完売し、先週の興行成績は前週比110%という異例の盛り上がりを見せている。
九龍城砦(きゅうりゅうじょうさい)——かつて無数の黒社会が野望を燃やし、覇権を争っていた。80年代、香港へ密入国した若者・陳洛軍(チャン・ロッグワン)は、黒社会の掟に逆らったことで組織に追われ、運命に導かれるように九龍城砦へ逃げ込む。そこで住民たちに受け入れられ、絆を深めながら仲間と出会い、友情を育んでいく。やがて、九龍城砦を巻き込んだ争いが激化する中、陳洛軍たちはそれぞれの信念を胸に、命を懸けた最後の戦いに挑む——。
キャストには主演のルイス・クー、香港映画界のレジェンド俳優サモ・ハン、アーロン・クォック、リッチー・レンら豪華俳優陣に加え、レイモンド・ラム、テレンス・ラウ、トニー・ウー、ジャーマン・チョン、フィリップ・ンら若手実力派が集結。監督は『ドッグ・バイト・ドッグ』(06年)で長編映画デビューし、『軍鶏 Shamo』(06年)『ドラゴン×マッハ!』(15年)など数多くのアクション作品を手掛け、『リンボ』(21年)で数々の映画賞を受賞した名匠ソイ・チェン。
アクション監督には『るろうに剣心』シリーズほか、ドニー・イェン出演作品を始め、世界中に活躍の場を広げている谷垣健治。音楽は『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(23年)などアニメからドラマ、CM、ゲーム、舞台、映画までジャンルを超えて数多くの劇伴を手掛ける川井憲次が担当する。
今回紹介するのは、今や伝説となった九龍城砦の内部を散歩している気分を味あわせてくれる九龍城砦ツアー映像。九龍城砦は1993年から94年にかけて取り壊され、もはやその姿を見ることはできないが、本作では日本円で約10億円という巨額の予算を投じ、映画の主役とも言える九龍城砦のセットを作り上げた。そして、このセットのガイドをしてくれるのが、本作のイケメン担当にして城砦福祉委員会副会長の信一(ソンヤッ)だ。
城砦ツアーの企画を知らされていなかった様子の信一。最初はカメラに悪態をつき「何だよ、お前ら誰なんだ。うちの住人を撮るつもりか!?」と福祉委員会副会長として噛みついてくるが、「待ってろ!」と一度フェードアウトしたかと思うと、次の瞬間にはサングラスをバッチリかけ、「城砦福祉委員会副会長の信一(ソンヤッ)だ、案内する」と、ノリノリでガイドをスタート。城砦名物の、混沌と秩序の象徴でもある“電線”と、盗電のマル秘エピソードまでお茶目に紹介。1本しかない電線を盗電に次ぐ盗電で城砦中に電気を引き入れている仕組みを教えてくれた。
「人情こそがルールだからな」と語る信一。城砦の人々はテレビが大好きで、皆でテレビを囲み、笑い合いながら鑑賞するのが城砦スタイルだという。そして、そんなテレビ鑑賞の際には、飲み物や食べ物が欠かせない。そんな時に頼りになるのが「陳峰商店」。子どもたちが放課後におやつを買いに訪れるこの店での信一のお気に入りは、緑寶(ロッボウ)というドリンクだという。
それから、あまり清潔ではない城砦内で汚れた靴を磨いたり修理をしてくれる靴屋。城砦内はまるで小さな世界のようでなんでも揃っている。さらに、城砦名物の叉焼飯も作られているであろう窯焼き工場、おもちゃを作る工場。もう一つ、生活に欠かせない公共の水道も紹介される。大勢の住人が使用するため、列に並んで待つこともあるという。
そして、信一のボスでもある龍捲風(ロンギュンフォン)の床屋へ到着。普段の信一は家賃の徴収や、住人たちの手伝い、帳簿付けなどを担当しているという。ちなみに信一のいけてるパーマは龍捲風によるものらしい。
最後に九龍城砦取り壊しの際に持ち出すものについて聞かれると、タバコを指し「城砦のにおいも消えてしまう、それが人生だ。写真を撮ってくれ」と少し感傷に浸った様子でロマンチストな一面を覗かせる。映像は、少しノスタルジックで信一の城砦への想いが伝わる写真で締めくくられた。
『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』は現在公開中。
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