吉田羊、全編英語での演技に初挑戦! ブリティッシュアクセントの台詞は「もどかしさもありましたが…」

#カズオ・イシグロ#二階堂ふみ#吉田羊#広瀬すず#松下洸平#石川慶#遠い山なみの光#三浦友和

(C)2025 A Pale View of HIlls Film Partners
遠い山なみの光
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広瀬すず×二階堂ふみ共演『遠い山なみの光』特報映像が公開

「私を離さないで」などで知られるノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロの鮮烈なデビュー作「遠い山なみの光」を原作にした映画『遠い山なみの光』。『ある男』(22年)で日本アカデミー賞最優秀作品賞含む最多8部門受賞を果たした石川慶が監督を務めることでも話題になったこの作品の特報映像が公開された。

・【動画】広瀬すず×二階堂ふみ共演、カズオ・イシグロのデビュー作を映画化/『遠い山なみの光』特報

『遠い山なみの光』の主人公は、日本人の母とイギリス人の父を持ち、ロンドンで暮らすニキ。大学を中退し作家を目指す彼女は、執筆のため、異父姉の死以来足が遠のいていた実家を訪れる。母の悦子は、長崎で原爆を経験し、戦後イギリスに渡ってきていたが、ニキは母の過去を何一つ聞いたことがない。夫と長女を亡くし、想い出の詰まった家で一人暮らしていた悦子は、ニキと数日間を共にする中で、最近よく見るという、ある「夢」について語り始める。それはまだ悦子が長崎で暮らしていた頃に知り合った、佐知子という女性と、その幼い娘の夢だった——。

先に発表された広瀬すず、二階堂ふみに加え、追加キャストとして、長崎を離れイギリスで暮らす1980年代の悦子役に吉田羊が決定。広瀬すず演じる1950年代の長崎で暮らす悦子の約30年後を演じる。

遠い山なみの光

(C)2025 A Pale View of HIlls Film Partners

吉田は「私が演じる悦子は、主にイギリスでの撮影となりました。全編ブリティッシュアクセントの英語台詞は母国語でないもどかしさもありましたが、その不自由さと、言語に向き合った時間がそのまま知らず悦子の血肉になっていたと実感できたことは得難い経験でした。撮影現場では、石川監督と一体となり、複雑に交差する強さと弱さの中に浮かび上がる悦子の本心を手繰り寄せるような日々。それは途方もないようで、優しい作業でした」と本作の撮影を振り返る。

また悦子(広瀬すず)の夫で傷痍軍人の二郎役に松下洸平、二郎の父でかつては悦子が勤務していた学校の校長であり、悦子が大きな信頼を寄せる緒方役に三浦友和を迎え、豪華俳優陣が脇を固めている。

女が語る過去。その物語に秘められた嘘とは?

今回初めて公開された特報予告では、「私がついた嘘」という言葉と共に、広瀬すず演じる1950年代長崎の悦子、二階堂ふみ演じる謎多き女性・佐知子、そして吉田羊演じるイギリスで暮らす1980年代の悦子らの顔が映し出される。更に、場面は1980年代イギリスに移り、オーディションで選ばれたカミラ・アイコ演じる悦子の娘・ニキの「なぜイギリスに?」という問いかけに対し、吉田羊演じる悦子は「パパと出会ったからよ」とあしらうが、娘は「嘘」と鋭く切り返す。一体、だれが何の嘘をついているのか——?

意味深なシーンの断片とともに現れる「彼女たちの、あの夏の記憶」という言葉が、時代と場所を超え交錯する“記憶”の秘密を紐解いていく物語を予感させるミステリアスな映像となっている。

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公開に先駆け、フランスで来月開催予定の第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に見事選出され、正式出品が決定した。 石川慶監督作品がカンヌ国際映画祭に選出されるのは初めてのこと。カズオ・イシグロ氏も、1994年にクリント・イーストウッドやカトリーヌ・ドヌーヴらと共にコンペティション部門の審査員を務めているが、出品者側として参加するのは初。広瀬すずは2015年に参加した是枝裕和監督作『海街diary』以来2度目、二階堂ふみ、吉田羊は初参加だ。華やかなワールドプレミアにも注目が集まりそうだ。

『遠い山なみの光』は2025年9月5日より全国公開。

広瀬すずの視線の先にあるものとは…? 謎めいた映画の場面写真を見る。

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