小松政夫さん最後の出演作品映像
拉致事件を描いた日本初の映画が、5,000名を超える人たちの寄付により完成した。衝撃と感動の話題作!“親子が会えることが奇跡になってはいけない。”『めぐみへの誓い』。”喜劇人”小松政夫さんが最後に見せた、”俳優”の顔と演技とは。
コメディアンと俳優の顔を併せ持つ小松政夫さんの最後の映画出演作となった映画『めぐみへの誓い』が2021年2月19日より、池袋シネマ・ロサ、AL☆VEシアター(アルヴェシアター/秋田市)他全国順次公開。北朝鮮による横田めぐみさん拉致事件を描いた本作で、小松さんは印刷会社の社長役を演じた。
この度、小松政夫さん最後の映画出演作『めぐみへの誓い』、ご本人出演の本編映像が公開。
小松政夫さんといえば、「デンセンマンの電線音頭」や「しらけ鳥音頭」などのネタや歌で人気を集め「小松の親分」の愛称で知られており、日本喜劇人協会の会長を務めるなど、日本有数のコメディアンだった。コメディアンとして活躍する一方で、俳優としても数多くのドラマや映画、舞台に出演。その小松さんが、12月7日に東京都内の病院で亡くなった。
本作の野伏翔監督は「ショックで言葉もありません。この映画が遺作になってしまいました。素晴らしい俳優、先輩であり、人間的にも優しさにあふれた人でした。本当に残念でなりません」と、本作の撮影時も闘病中だった小松さんにコメントを残している。また様々なフィールドで活躍する世代男女問わず多くの著名人からの信頼も厚く、ビートたけし、タモリ、伊東四朗らが追悼の言葉を送っている。
今回公開される映像の第一場面は、印刷会社で社長を務める金本(小松さん)が、辛光春/シンガンシュン(大鶴義丹演じる北朝鮮拉致問題の主犯工作員)に拉致協力するよう要請され、「これで最後ですよ…。」と、やむなく了承するシーン。拉致されると分かりながらも部下を差し出すことに、やるせなさを感じながら見せた、苦悶の表情と手の震えなどの表現は、コメディアン、俳優として役を演じてきた約60年という歳月の締めくくりにふさわしい演技といえるだろう。映像の第二場面は、実際に部下が拉致され薬を打たれるシーン。そこに立ち会う金本(小松さん)は、部下が薬漬けになり、痙攣が止まらない姿を直視できず、罪悪感を感じながらもその場を後にする。
コメディアンとして、お茶の間を笑わせてきた小松さんが本作で見せたのは、明るいものではなく哀愁漂うシーンだった。陽気な人物から哀愁漂う人物まで、幅広く表現してきた小松さんならではの名演技。「自分はあくまでコメディアン」という強い自負があった小松さんだが、俳優としての評価も高く、この映画『めぐみへの誓い』が、小松政夫さんの俳優として最後の映画出演作品となった。
『めぐみへの誓い』 は2021年2月19日公開
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