注目の韓国女性監督が描く懐かしく繊細な夏の物語
ほんとうは夏休みなんて好きじゃない。『はちどり』に続き10代の少女の視点から家族と友人との関係を描いた映画が韓国から登場した『夏時間』。ユン・ダンビ監督 鮮烈なデビュー作!2021年2月27日〜ユーロスペースにてロードショー全国順次公開。
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誰もが記憶に残っている、夏休みの思い出。その懐かしくも記憶に刻まれる日々を、ひとりの少女の視点から描く。それは、ただ楽しいだけのものではなかった。
監督は1990年生まれのユン・ダンビ。第24回釜山国際映画祭で4冠に輝いたのを筆頭に、ロッテルダム国際映画祭など数多くの映画祭で、デビュー作の繊細さと確かな演出力が絶賛された。『はちどり』のキム・ボラや『わたしたち』のユン・ガウン、「82年生まれ、キム・ジヨン」のキム・ドヨンに並ぶ、新たな才能が韓国から登場した。
本作がデビューとなる姉オクジュ役のチェ・ジョンウンは、監督が見つけた一枚の写真から大抜擢された。弟ドンジュ役のパク・スンジュンは人気ドラマ『愛の不時着』にも出演している天才子役。この姉弟と家族との自然なアンサンブルが観客の感情を刺激するはずだ。
夏休みのある日、10代の少女オクジュは、父親が事業に失敗したため、弟ドンジュと一緒に緑が生い茂る大きな庭のある祖父の家に引っ越した。しかし、そこには母親の姿はなかった。大きな居間とステレオセット、風が通る2階の窓際に置かれたミシン。日本の“昭和”のような懐かしい空気の家。弟は新しい環境にすぐ馴染むが、オクジュはどこか居心地の悪さを感じている。オクジュの逃げ道は、同級生との淡い恋模様。だがそこに離婚寸前の叔母まで住みつき始め、一つ屋根の下に三世代が集まり、オクジュにとって、自分と家族のあり方を初めて意識せざるを得ない、ひと夏の日々が始まった。
『夏時間』は2021年2月27日公開
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