耳のきこえない人たちと災害、10年の記録
東日本大震災直後に現地入りし、テレビや新聞では報じられることのなかった耳の聞こえない人たちの現状を描いたドキュメンタリー映画『架け橋 聞こえなかった3.11(2013)』の今村彩子監督による最新作『きこえなかったあの日』が2021年2月27日公開。
東日本大震災直後に宮城を訪れた今村彩子監督が抱いたのは「耳のきこえない人たちが置かれている状況を知ってほしい」という痛切な思いだった。
あれから10年—。手話言語条例の制定が進み、知事の会見に手話通訳がついたり、一部の市町村では役所や公共施設に手話通訳が配置されたりするようになった。日本各地で起こった様々な災害現場でも、手話で会話ができる福祉避難所や、絵や文字による情報保障、そして、ろう・難聴者による災害ボランティアなど、これまで見られなかった新しい動きが生まれていた。
2013年に『架け橋 きこえなかった3.11』を発表した今村監督は、現在も宮城に通い、熊本地震、西日本豪雨、新型コロナウイルスの流行といった困難の渦中にいる耳のきこえない人たちの姿を記録し続けている。みんなが安心して暮らせるその日まで—。今村監督がみつめた、耳のきこえない人たちと災害、その10年の記録。
『きこえなかったあの日』は2021年2月27日公開
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