実話に基づく物語、教師・蒲益男の生き方とは
1985年、大阪のある公立中学校に実在していた教師と生徒の物語を描いた映画『かば』がこの夏公開される。心の底から向き合う彼らの青春を描いた80年代熱血青春エンタテイメントである本作の予告編が到着した。
・壮絶ないじめや苛烈な受験戦争…求め合う優等生少女と不良少年を待ち受ける厳しい現実とは……?
プロデューサー・監督・脚本の三役を務めるのはロックバンド・騒音寺のPVを手がけるなど映像ディレクターとして活躍後、映画『秋桜残香』『傘の下』などを監督した川本貴弘。
川本監督は、10年に58歳で亡くなった蒲益男(かばますお)先生について知るや、14年から2年半にわたる取材を開始した。一時期、製作中止の危機を迎えるなど紆余曲折を経るも、被差別部落が隣接する西成区北部の中学校で教師と生徒が何度もぶつかっては理解し合っていった姿を知るにつれ、現代を生きる人たちへの道しるべとなるものを作ることができると確信。17年にはパイロット版を作り映画製作への理解を訴え続けた結果、2万人を超える人々から完成を望む声が寄せられた。そして企画から7年を経て映画は完成、いよいよ劇場公開となる。
実在した蒲先生を演じるのは、自身も大阪出身である山中アラタ。ヒロインの新米教員・加藤先生を、映画初主演となる折目真穂。もうひとりのヒロイン・由貴を、NMB48を卒業後、女優として再始動する近藤里奈が演じる。他にも、同僚教師役に木村知貴、牛丸亮、高見こころ、石川雄也ら実力派が出演して脇を固め、さらには関西の演劇界から皷美佳、浅雛拓、山本香織らが加わり、大阪を舞台にした映画にリアリティを与えている。
解禁された予告編は、臨時教員として赴任してきた加藤先生(折目)が初日から生徒に受け入れてもらえず、自信を喪失する場面から始まる。そして出自、偏見、校内暴力、すさんだ家庭……生徒の過酷な状況が映し出されていく。どんな環境にあっても、より良い明日を夢見て、悩み、苦しみ、たくましく自分たちの生き方を模索する子どもたち。彼らと向き合い、正面からぶつかる蒲先生(山中)や同僚教師の様子が綴られていく。
実在の教師、蒲益男の生き方を描いた本作。教師と生徒である前に、人と人として向き合い、互いに尊敬と信頼と理解を持つことの大切さを訴えてくる。ソーシャルディスタンスが叫ばれる未曽有の混乱の今、真の人間同士のつながりとは何か、これからの時代を生きるためのヒントを考えさせてくれるだろう。
『かば』は2021年7月24日より公開される。
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