議論を呼ぶ復讐エンターテイメントに、私たちは何を感じるのか
本年度の賞レースを席巻し、アカデミー賞脚本賞受賞、主要5部門のノミネートを果たした話題作! 2021年7月16日より公開『プロミシング・ ヤング・ウーマン』から本編映像が2シーン解禁された。
公開された映像では、キャシー(キャリー・マリガン)と大学時代の同級生・ライアン(ボー・バーナム)が数年ぶりに再会を果たす。2人は和やかな雰囲気で、と思いきや、キャシーがコーヒーに唾を吐き入れライアンに差し出すという衝撃的なシーンが! それでもなおにっこり笑顔を見せるキャシーの意味深な雰囲気が不気味だ。もうひとつは、ライアンがキャシーに会いにカフェを再訪するシーン。ライアンが訪れた理由を悟ったキャシーは笑みを浮かべながら、2人でウィットに富んだやり取りを繰り広げる。同僚のゲイルも気を利かせて、鳴っていない電話を取りにその場を去る。デートに誘うライアンとキャシーの様子からはラブコメ感さえ漂うが、この再会こそがキャシーの復讐のトリガーになるのだった……。
監督は、ロマンティック・コメディと復讐劇を融合させた独創的なオリジナルの脚本で、本作が長編デビューとなったエメラルド・フェネル。監督&脚本賞のダブルノミネートを果たし、脚本賞を見事に受賞。主人公を演じたキャリー・マリガンは、「キャリア最高の演技」と絶賛を浴び、多くの賞を獲得した。
ジャンルレスな本作は、多くの観客の共感を獲得しつつ、激しい論争を巻き起こしている。その理由は、女vs男という対立構造の中でどちらかを断罪して終わるのではなく、社会に蔓延るジェンダーバイアスを浮き彫りにしているからだ。彼女の落とし前の矛先は“ナイスガイ”だけに留まらず、“同調圧力オンナ&女だからとわきまえる女”へも向けられ、痛烈に批判する。好きか嫌いかを超えたその先に、私たちは何を見出すのか!? 明るい未来が約束された、これからを創り出す、すべてのひとたちに。
酔ったフリで狙いうち! 標的はお持ち帰りオトコ!
30歳を目前にしたキャシー(キャリー・マリガン)は、前途有望だった過去に起きたある事件によって医大を中退し、今やカフェの店員として平凡な毎日を送っている。その一方で、毎晩バーで泥酔したフリをしては、お持ち帰りオトコたちに裁きを下していた。ある日、大学時代のクラスメートで、現在は小児科医となったライアン(ボー・バーナム)がカフェを訪れる。この偶然の再会こそが、キャシーに恋ごころを目覚めさせ、同時に地獄のような悪夢へと連れ戻すことになる。そして、キャシーの親友の未来を奪った悲惨な事件に関わったすべての者への復讐心をも覚醒させることに……。
甘い砂糖に包まれたような違和感がまさにエメラルド・フェネル監督脚本の真骨頂! 注目を集める本作を劇場で目撃したい。
『プロミシング・ヤング・ウーマン』は2021年7月16日より公開。
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