幼い子どもたちの命までさらされた、想像もできない過酷な運命。
2019年サンダンス映画祭ワールドシネマドキュメンタリー審査員特別賞など数多くの映画賞を受賞、難民家族によるセルフドキュメンタリー作品『ミッドナイト・トラベラー』が2021年9月11日より公開される。本作より予告編が解禁された。
・戦後ヨーロッパ最悪の悲劇、集団虐殺事件の真実に迫る問題作『アイダよ、何処へ?』予告編が解禁
本ドキュメンタリーは、タリバンについての映画を撮影したハッサン・ファジリ監督が、放送後に死刑宣告を受け、アフガニスタンから家族と脱出。ヨーロッパに家族と共に向かっていく様子が描かれている。撮影したのは彼ら難民自身。子どもを含む、3人のスマホで撮影した前代未聞の映像作品だ。誘拐の危機などを回避しながら荒野を駆け抜け、ヨーロッパを目指して逃げ延びていく緊迫の姿がリアルに描かれている。
公開された予告映像では、荒々しい映像とともに監督自身が自らの切迫した体験を語るところからはじまる。幼い子どもと共に地図を広げ、アフガニスタンからヨーロッパまでの長い道のりを確認する。さらに「娘たちを誘拐するって」と脅された恐怖を語る衝撃のシーンも映し出されている。山で避難し、走り、時に子どもたちは心が折れ泣いてしまう。彼らが「生きのびる」ために進む運命を、見て、感じてほしい。
映像を撮ることが、「生きている」証になった
2015年、映像作家のハッサン・ファジリはタリバンから死刑宣告を受ける。自身が制作したアフガニスタンの平和に関するドキュメンタリーが国営放送で放送されると、タリバンはその内容に憤慨し、出演した男性を殺害。監督したハッサンにも危険が迫っていた。彼は、家族を守るため、アフガニスタンからヨーロッパまで5600kmの旅に、妻と2人の娘たちと出発することを決意する。そしてその旅を3台のスマートフォンで記録した。
タジキスタン、トルコ、ブルガリアを経て、安全な場所を求めて命がけの旅を敢行する一家。砂漠や平野、山を越え、荒野をさまよい辿りついた先で、難民保護を受けられずに苦労することも。ヨーロッパへの脱出は、想像以上に困難を極めていた。人としての尊厳を傷つけられるような境遇を経験しながらも、一家は旅の記録を続けていく。撮影することが、まだ生きているということを確認することであるかのように──。
本作は、故郷を追われて難民となるとはどういうことか、その現実が見る者に容赦なく迫ってくるドキュメンタリーだ。
『ミッドナイト・トラベラー』は2021年9月11日より公開。
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