ナレーション初挑戦に「慣れていないからドキドキした」
少年2人の人生を変えた運命の出会いと永遠の別れを描いた、フランス映画界の鬼才フランソワ・オゾンの最新作『Summer of 85』が2021年8月20日に公開される。映画監督の行定勲をはじめ、作家の江國香織など、公開前からすでに各界の絶賛コメントが相次いでいる本作から、俳優・磯村勇斗がナレーションを務めるミュージックビデオが解禁!
公開された映像では、劇中曲にあわせて、アレックスとダヴィドの美しい恋の記憶を思い巡らす写真の数々が流れ、アレックスが初めて経験した濃密な恋の6週間が凝縮されている。
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初恋の喜びや痛みに溺れる無垢な少年アレックスの繊細な心情を、甘く切ないナレーションで彩るのは、俳優・磯村勇斗。14年の俳優デビュー以降、話題作で頭角を現し、最近では大河ドラマ『青天を衝け』や映画『東京リベンジャーズ』に出演するなど、今や映画・ドラマ界でひっぱりだこの注目若手俳優として活躍する磯村だが、映画でのナレーションは今回が初挑戦だという。
収録後、「慣れていないからドキドキした」と明かした磯村は、「普段は全身を使って芝居をしていますが、繊細なニュアンスを声だけで表現することはとても難しかった」と述懐。オゾン監督こだわりの16mmフィルムで撮影された本作の映像美に触れ、「オレンジ色の夕日のあたる海岸や、ヨットから見る一面の青い海、80年代を彷彿とさせるフランスの景色がとてもきれい。フィルムならではのざらざらとした質感や滲んだ色味によって、人物の表情がより豊かに繊細に感じられて、本当に美しかったです」と魅力を語り、「美しく切り取られた、アレックスとダヴィドの初恋を邪魔したくないと思いながら臨みました」とナレーションに込めた想いを明かした。
さらに「少年たちの恋が始まっていく過程がとてもピュアで、心を掴まれました。きっと誰もが“初恋”を経験していると思う。彼らの物語が、皆さんにとっても自分の青春時代を思い出すきっかけになってほしいなと思います。見終わった後に、心が素直に、前向きになれる映画です」と本作の見どころを話してくれた。
鬼才フランソワ・オゾン監督が描く”愛の原点”
1985年夏のフランス。進路に悩む16歳の少年アレックスはある日、突然の嵐に見舞われ転覆した。彼の命を救ったのは、18歳のダヴィド。運命的に出会った2人は急速に惹かれ合い、友情を超えやがて恋愛感情で結ばれる。これが、アレックスの初めての恋だった。
原作は、英作家エイダン・チェンバーズが1982年に発表した青春小説の金字塔「Dance on my Grave」(おれの墓で踊れ/徳間書店)。17歳でこの小説と出会い感銘を受けたオゾン監督が、約35年の時を経て「世界共通のラブストーリー」として映像化に挑んだ。監督自身の当時の感情を投影しながら、初恋の衝動を圧巻の映像美と巧みな演出で表現し、”愛の原点”に辿り着いたといえる本作に期待が高まる。
『Summer of 85』は2021年8月20日より公開。
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